【セルジオ越後】U-20代表のノルマは『決勝進出』。99年の小野や高原を超えろ!

2019年05月30日 サッカーダイジェスト編集部

ある意味ここからがスタート

U-20日本代表が見事にグループリーグ突破。メキシコ戦では3-0の快勝を収めた。(C)Getty Images

 U-20ワールドカップで、日本代表が決勝トーナメント進出を決めた。この結果は素直に喜んでいいと思う。

 この年代の大会はどうしてもグループリーグではあまり注目されないからね。日本国内でもまだ、そこまで話題には上がっていないよね。決勝トーナメントで勝ち上がらないと、なかなかニュースに取り上げられないんだ。つまり、世間の目を向けるには、ここからが勝負になる。

 グループリーグを振り返れば、まずまず評価していいのではないかな。アントラーズの安部、FC東京の久保、サンフレッチェの大迫といった攻守の主力どころを抜かれ(コパ・アメリカに参加するA代表に招集されるため)、さらに数人が負傷で参加できないチーム状況(浦和の橋岡、G大阪の谷が選外、清水の滝が大会前に離脱)で決勝トーナメントに進出できた。

 1勝2分という成績を見れば苦しんだ印象があるけど、エクアドル、メキシコ、イタリアという骨の折れる相手に負けなかったのは、"まあまあ"と言ったところだ。
 
 特に印象に残ったのは、勝利したメキシコ戦だ。前半の比較的早い時間に先制点を奪ってリズムを掴むと、タイトな守備で相手の攻撃を撥ね返し、逆に2点を追加して勝利を収めた。2ゴールを挙げた宮代のパフォーマンスも素晴らしかったけど、バルサが狙っているというライネスを封じた守備陣の奮闘は見応えがあったね。

 ただし、初めにも言ったように、ある意味ここからがスタートだ。決勝トーナメントに入れば、相手はさらに強くなってくる。日本は次のラウンド16でグループFの2位と当たるけど、そこに入ってくる可能性があるのはアルゼンチン、韓国、ポルトガル。いずれも難敵だ。
 
 前回の韓国大会でも、日本は決勝トーナメント1回戦で敗れて、大会を去っている。グループリーグのウルグアイ戦、その決勝トーナメント1回戦のベネズエラ戦では、やはり実力差を感じさせられた。その2か国を下して優勝したイングランドなんて、かなりレベルが高かったよ。
 

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