「アジアの“金脈”を広げようとしている」エスパニョールが柴崎岳と乾貴士の獲得に興味? スペイン地元紙が報じる

2019年05月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

より獲得の可能性が高いのは柴崎か

今季ラ・リーガでプレーした柴崎(左)と乾(右)。来シーズンの新天地ははたしてどのクラブか。 (C) Getty Images

 ラ・リーガのエスパニョールが、日本人選手の獲得に興味を示している。スペイン紙『EL DESMARQUE』が報じている。

 バルセロナを本拠地とするエスパニョールは、現在、中国企業『ラスター・グループ』のチェン・ヤンシェン氏が会長を務めており、今年1月には上海上港から中国代表FWウー・レイを獲得したことで話題を呼んだ。

 そのウー・レイは、今シーズンのラ・リーガで16試合に出場し、3ゴール・2アシストを記録。現地時間3月2日に行なわれた第26節のバジャドリー戦では、初の中国人スコアラーとして同リーグの歴史に名を刻んでいる。

 ウー・レイの活躍に対する中国での反響はすさまじく、初ゴールを決めた翌日のテレビ放送が、すべて得点シーンで埋まったとも報じられているほどだ。それだけにエスパニョールは、アジアへのさらなる投資を強めようとしている。『EL DESMARQUE』は、そんなクラブの動きについて、こう記した。

「シーズンが終わった直後から、エスパニョールは来シーズンのために動き始めている。そのうちのひとつが、アジア市場だ。彼らはそこに"金脈"を見つけたようだ。中国市場で爆発したウー・レイの存在が、クラブに多大なメリットをもたらしていることから、彼らは次なるアジア人獲得を目指しているのである。

 ウー・レイに続くアジアからの選手は、ヤン・チュンリン(上海上港)かもしれないし、そうではないかもしれない。というのも、エスパニョールの視線の先にあるのは中国のマーケットだけではないのだ。アジアのマーケットでの収益性を広げる新たな戦略を講じるために、日本のマーケットを見据え、タカシ・イヌイやガク・シバサキの獲得に及ぶ可能性がある」
 
 さらに同紙は、乾はウー・レイとのポジション競争が懸念されるため、よりエスパニョールが獲得する可能性が高いのは、柴崎であるという見解を次のように示している。

「シバサキは守備的MFで、チームを支配する能力に長けている。彼の獲得はチームに変化をもたらすことができ、戦術の可能性は広がるだろう。来シーズンのヨーロッパリーグに参加するため、補強が必至であるエスパニョールにとって、このアジア人も補強リストに入るであろうことは想像に難くない」

 エスパニョールはかつて、元日本代表MF中村俊輔やFW西澤明訓が在籍していたこともあり、日本人にも馴染みのあるクラブだ。それだけに「この先、数日中の動きを観察しなければならない」(『EL DESMARQUE』)という柴崎と乾の獲得の行方が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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