メキシコ戦を前に、ふと思い出した影山監督の約1年前の言葉【U-20W杯】

2019年05月26日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「エクアドル戦の後半の勇気と戦う姿勢を持って」

SBS杯のパラグアイ戦でゴールした宮代大聖。他には斉藤光毅、菅原由勢らが出場していた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 5月26日、U-20ワールドカップで日本がメキシコと対戦する。初戦のエクアドル戦では前後半で対照的な出来となってしまったが、その反省を活かして「(エクアドル戦の)後半の勇気と戦う姿勢を持って、メキシコを上回らないといけない」と影山雅永監督は第2戦に意気込んだ。
 
 指揮官のこの言葉に期待している。球際を戦い、日本らしくアグレッシブに攻めてエキサイティングなゲームが見られると思っている。ただ、ふと、過去に影山監督が発した言葉を思い出した。
 
 2018年8月19日、SBSカップのパラグアイ戦でのことだ。

 日本は球際をよく戦い、積極的に攻めて決定機も多く作っていた。互いに1点ずつ奪った後も、勝ち切ろうと最後まで攻め込んだが、前がかりになったところを突かれて失点して敗れた。

「プラン通りの結果にならないのがサッカーですね。日本人の選手に足りないところでもありますが、選手たちは勇敢に南米の腰の強さ、球際の強さに引くことなく勇敢に戦ってくれたと思います。ただ、勇敢に戦ってチャンスも作って負けましたというのは、世界に出る場合にはあってならない。こういう戦いをしながら、結果もモノにするという両取りができるようにしたいです」
 
 まさに今、世界に出てきている。そして当時、理想を掲げつつ改善策をこう語っていた。
 
「僕はどちらかというと押し切りたいんです。ゲームをある程度コントロールできていたので、そしたらもっと工夫をして、もっとゴール前に入って決め切る、そして違いを見せたい。そこを選手たちに要求して決め切るところまでクオリティを上げる、相手を上回る。一方、僕の課題と言うか、これから先の大会になった時、前がかりになった場合に、出てきたパラグアイを逆手に取るとか。そんなところも含めてやったらどうだったかなと思います」
 
 日本にはメキシコ戦でぜひ、勇敢に戦って相手を押し切ってほしい。同時に、以前に指揮官が述べたリスクマネジメントも必要になるだろう。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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