後半戦失速も堂々たる出来だった堂安律を高評! 逆境を乗り越えた小林祐希への評価は!?【エールディビジ日本人通信簿】

2019年05月23日 中田徹、サッカーダイジェストWeb編集部

チームが低迷した前半戦で孤軍奮闘したのは?

所属チームの主力として活躍した小林(左)と堂安(右)。ともに今夏中の移籍を目指していると報じられているだけにシーズンオフの動向にも注目だ。 (C) Getty Images

 チャンピオンズ・リーグでベスト4まで勝ち進んだアヤックスの優勝で幕を閉じた、今シーズンのエールディビジ。堂安律と小林祐希に加え、板倉滉と中山雄太が新たに参戦し、4人の日本人選手が、オランダの地で戦いに挑んだ。

 そんなサムライたちの今シーズンのパフォーマンスを、100点満点でチェック。それぞれのパフォーマンスを振り返ってみた。

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堂安律(フローニンヘン)…70点(よくやった)
【2018-19シーズン成績】
エールディビジ=30試合・5得点・3アシスト
ヨーロッパリーグ・プレーオフ=2試合・0得点・0アシスト
オランダカップ=1試合・0得点・0アシスト


 昨年9月にA代表デビューも果たし、日の丸を背負った自信をフローニンヘンに持ち帰って活躍する好循環もあって、前半戦は17節終了時点で15位と低迷したチームで孤軍奮闘した。

 しかし、後半戦に入るとチームが右肩上がりに調子を上げていった一方、堂安のパフォーマンスは下降。1月にアジアカップに参加したため、ウインターブレイクが取れなかったことで、疲労が蓄積した影響があったのかもしれない。前半戦の4ゴールから、後半戦は1ゴールと明らかに失速した。

 それでも、ダニー・バイス監督の信頼は厚く、アジアカップ出場時と出場停止を除いて、全試合にフル出場を果たした。堂安自身も、「20歳で、これだけ試合に使ってもらえる環境はそんなに多くあるとは思えない。9月には初めて代表にも入りましたし、僕にとって大きなポイントになる1年だったと思います」と今シーズンをポジティブに振り返っていた。
 
小林祐希(ヘーレンフェーン)…70点(よくやった)
【2018-19シーズン成績】
エールディビジ=29試合・0得点・8アシスト
オランダカップ=3試合・0得点・0アシスト


 エールディビジで29試合に出場(うち26試合が先発)し、8アシストと上々の結果を残したが、1年で2度もレギュラーを剥奪されるなど、山あり谷ありのシーズンだった。この逆境を乗り越え、再びポジションを奪い返して、最後の5試合をレギュラーとしてプレーして、シーズンを終えたことに価値がある。

 今シーズン、ヘーレンフェーンでは、サム・ランメルス(FW)とミヘル・フラプ(MF)がブレイクしたが、その裏にはボランチを務めた小林の手綱さばきがあったことも忘れてはならない。

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