【ACL展望】メルボルン×広島|本田ラストマッチで注目されるなか、期待したいのは才能豊かな22歳のアタッカー!

2019年05月22日 中野和也

広島――敵地メルボルンへの遠征メンバーは若手を中心に15人のみ

すでにグループステージ突破を決めている広島は若手中心のメンバー構成になる模様だ。

ACLグループステージ第6戦
メルボルン・ビクトリー サンフレッチェ広島
5月22日(水)/19:00/レクタンギュラースタジアム
 
サンフレッチェ広島
今季成績(グループF):1位 勝点12 4勝0分1敗 6得点・3失点
 
【最新チーム事情】
●ACLグループステージ首位通過が決定しており、メルボルン戦は若い選手を中心に。
●ここ最近のリーグ戦績を考えれば、メルボルン戦の結果次第でJリーグでの抜擢も。 
●林卓人、今季公式戦初先発か?
 
【担当記者の視点】
 グループステージ首位通過がすでに決定している状況でのアウェー戦。本来であれば、モチベーション的に非常に難しい試合となるはずだ。しかし、今のチーム状況がその難しさを解消させた。Jリーグ5連敗。中4日で浦和とのアウェー戦も待っているなかで、ここまでリーグ戦に絡んでいないメンバーが燃えないはずもない。
 
 まして、明日はメルボルン・ビクトリーにとってのホームラストマッチ。本田圭佑だけでなく、クラブのレジェンドであるケヴィン・マスカット監督も今季限りでの退団が決定しているなかで、「勝利でふたりを送り出したい」という想いは、メルボルン・ビクトリーというクラブ全体に満ちている。
 
 つまりは、敗退が決まって消沈しているチームというよりも、勝利に向けてひたむきに戦う軍団として、広島の前に立ち塞がってくる。そういう相手と戦って、勝ってこそ、リーグ戦、そしてACL決勝トーナメントに向けてのアピールになるというものだ。
 
 城福浩監督はこのメルボルン・ビクトリー戦に若手を中心に15人しか連れてきていない。そしてフィールドプレーヤー全員を使うことも明言した。できるだけ長く若い選手にプレーする時間を与えて全員で勝利を勝ち取ること、「特に試合を決定づけるアタックのところに期待したい」と想いを込めた。
 
 実際、リーグ戦の5連敗中、得点はわずか1。ある程度のチャンスは作れてはいるものの、決定的に崩しきって得点を奪うというところまでは持っていくことができていない。だからこそ「絶対に勝ちたい」と勢い込むメルボルン・ビクトリーから、得点と勝利を掴み取れば、選手としてもチームとしても大きな自信になる。
 
 特に期待したいのは森島司だ。ドリブルを持ち、ラストパスも出せる才能豊かなアタッカーは、ACLでは現在2試合連続アシスト中。「チームとして得点を取ることに、こだわりたい」と語る22歳は、飄々としたなかにも巡り来るチャンスに向けて闘志を燃やす。若者の向上心が大きな力となってグループステージ5連勝を達成できれば、リーグ戦での失地回復に向けてひとつのきっかけとなり得るはずだ。
 
文●中野和也(紫熊倶楽部)
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事