「おとぎ話は幸せなエンディングを迎えた」――バイエルンに7連覇をもたらした“ロベリー”の最後に称賛の声

2019年05月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

千両役者ぶりを発揮した二人の英雄

同じく今シーズン限りでのバイエルン退団を発表しているラフィーニャ(中央)とシャーレを掲げるロッベン(左)とリベリ(右)。 (C)REUTERS/AFLO

 バイエルンはこれ以上にない最高のシナリオで、今シーズンのブンデスリーガを締めくくった。

 現地時間5月18日に開催されたブンデスリーガ最終節で、フランクフルトを本拠地アリアンツ・アレーナに迎えたバイエルンは5-1と快勝し、通算29回目となる国内リーグ優勝を達成した。

 前人未到のブンデスリーガ7連覇を決めた本拠地最終戦で話題をさらったのは、フランク・リベリとアリエン・ロッベンのクラブ史に残るであろうレジェンドたちだった。

 今シーズン限りでの退団を発表している両雄は、この日もベンチスタートだったものの、チームが3点目を奪った60分過ぎにお呼びがかかると、61分にリベリ、64分にロッベンが、それぞれピッチに立った。

 ともにスタンディングオベーションで迎えられたなかで、最初に観衆を熱狂されたのは、リベリだ。72分、左サイドから果敢なドリブル突破を敢行した元フランス代表MFは、素早いダブルタッチで相手DF二人を抜き去り、冷静なループシュートを決めてみせた。

 盟友のファインゴールに触発されたのか、今度はロッベンが千両役者ぶりを見せつける。78分にダビド・アラバからのクロスボールをいとも簡単にネットに突き刺したのだ。
 
 長い間、声援を送り続けてくれたバイエルン・サポーターの目の前で、ブンデスリーガ7連覇とゴールを置き土産に、ラストゲームを締めくくった"ロベリー"を、当然、ドイツ・メディアは絶賛している。

 ドイツ全国紙『Bild』は、「フランクフルトでさえ太刀打ちできなかった記録的なチャンピオン」とバイエルンを称えたうえで、ロベリーコンビのパフォーマンスについては、「二人の別れ方、そしてバイエルンでのおとぎ話は完璧だった」と褒めちぎった。

 ドイツのサッカー専門誌『Kikcer』は、リベリとロッベンの活躍ぶりについて、こう評している。

「"ロベリー"は、ブンデスリーガを勝つため、何よりバイエルンのために最後まで走った。そしてそれぞれゴールを挙げて、おとぎ話はこれ以上にない幸せなエンディングを迎えた」

 リベリが12年、ロッベンが10年と長きに渡って、バイエルンの栄光を支えてきた両雄は、最後まで一点の曇りもなく光り輝いたままだった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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