「私だって現役時代は…」ピッチ外のトラブル続発中のミランMFバカヨコ、試合中に指揮官をFワードで罵倒か

2019年05月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

ガットゥーゾは「私だって暴言を吐いたことはある」と…

不満を爆発させたバカヨコに対して、ガットゥーゾはあくまで「話をする」とコメントしたが…。 (C)Getty Images

 5月6日のセリエA第35節で、ミランはボローニャにホームで2-1で勝利し、ローマと勝点59で並ぶ5位に浮上。4位アタランタとの3ポイント差を保ち、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場権獲得に望みを繋いだ。

 だが、試合後のジェンナーロ・ガットゥーゾ監督は厳しい表情だった。前半、ルーカス・ビグリアが負傷でプレー続行不可能となった際、ベンチでティエムエ・バカヨコと衝突していたからだ。

 地元メディアによると、ガットゥーゾ監督はビグリアの負傷を受け、バカヨコにウォームアップを指示。だが、投入しようとした際に、バカヨコがさらなる時間を要求したことに立腹し、ホセ・マウリの起用を決め、バカヨコにはベンチに戻るように命じた。

 すると、バカヨコはガットゥーゾ監督に怒りを露にした。その唇の動きから、「失せろ!」という言葉やFワードと呼ばれる罵倒を口にしたと報じられている。これに対し、指揮官はジェスチャーで試合後の話し合いを求めた。

 欧州スポーツチャンネル「Sky Sports」イタリア版によると、ガットゥーゾ監督は試合後に「アップを命じてから彼が少し時間をかけたので、マウリを選んだ」と説明している。

「7、8分待ったが、バカヨコはシンガードもつけていなかった。私だって、現役時代に監督に対して暴言を吐いたことはたくさんある。今の私の目標は、この栄光あるクラブを前進させ、選手たちからリスペクトしてもらい、彼らが最大限の力を発揮できるようにすることだ」
 

 そして、こう続けた。

「私に何を言っても構わない。大事なのは、他人へのリスペクトを欠かさないことだ。今はピッチのことだけにエネルギーを使うべきであり、だれの振る舞いが良くて、だれが悪かったか、シーズン後に"採点"しよう。私を罵倒してもいい。あとは部屋で(直接話を)する」

 そして指揮官は「今優先すべきは、私のエゴではない。27人の選手が栄光あるユニホームを着ており、正しいことをしなければいけない」と付け加え、大事なのはミランを優先させることだと強調。バカヨコとの一件はチーム内で解決すると述べた。

「ロッカールームの中で終わりにしたい問題だ。自分の言葉で話す」

 一方、幹部のレオナルドは「公に裁判はしたくない。過ちは過ちだ。だが、バカヨコは良いところもたくさんある。間違えれば、代償を払う。ほかの選手にもあったことだ」と述べた。

「ひとつだけアンタッチャブルなのは、ミランそのものだ。このクラブの損害になってはいけない」

 チェルシーからレンタル加入中のバカヨコは、先日から、ラツィオ戦での挑発行為や練習に遅刻するなど、ピッチ外での騒動が取り沙汰されていた。買い取りOP付の加入だが、今回の一件で、ミランが3500万ユーロ(約45億5000万円)を支払い、バカヨコを買い取る可能性は低くなったと報じるメディアは少なくない。

 ビグリアの負傷やバカヨコ造反、さらにルーカス・パケタも退場するなど、問題は山積みのミランだが、残り3試合でCLへの切符を手に入れられるのか。ガットゥーゾ監督の手腕が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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