大分が6年ぶりの“九州ダービー”を制して3位浮上!5連敗の鳥栖は今節も無得点、監督もベンチ入りせず

2019年05月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

2ゴールはいずれもクロスから。オナイウが先制、小塚が追加点。

オナイウが今季リーグ戦3点目。岩田のクロスをファーサイドで押し込んだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ10節]大分2-0鳥栖/5月4日(土)/昭和電ド
 
 J1リーグ10節の大分トリニータ対サガン鳥栖が4日、昭和電工ドーム大分で行なわれ、2-0で大分が勝利した。大分は勝点を20に伸ばし、川崎フロンターレを抜いて3位に浮上した。一方、敗れた鳥栖はルイス・カレーラス監督がベンチ入りせず。金明輝コーチが、この試合の指揮を執ったが、6試合ぶりの勝利はならなかった。
 
 大分と鳥栖によるJ1での九州ダービーは、実に6年ぶり。アウェー側のスタンドにもサポーターが大挙押し寄せた一戦は、手堅い守備で相手の特長を消す緊迫した展開になった。
 
 それでも徐々に中盤でのプレスが弱まった前半の終盤は、互いにチャンスを作り出す。大分は39分、右サイドでのパス交換から岩田智輝が飛び出して裏のスペースを突く。クロスは藤本憲明に渡る前にDFにクリアされたが、鳥栖の守備に穴を開けた瞬間だった。さらに大分は40分、右クロスに鈴木義宜がヘッドで合わせたが、惜しくも左へ外れた。
 
 対する鳥栖は、直後の41分に右サイドを崩し、最後はフェルナンド・トーレスが絶好機を迎える。しかし、シュートは当たり損ねて明後日の方向に飛んでしまう。前半の鳥栖の目立ったチャンスは、このシーンくらいだった。

 0-0で迎えた後半早々の48分に試合は動いた。待望の先制点を決めたのは、オナイウ阿道だ。
 
 左サイドでパスを受けた高山薫が時間を作り、その外側を高畑奎汰が猛然とオーバーラップ。高畑がそのままスピードを殺さずにパスを受けてクロスを入れると、ファーサイドで待ち構えていたオナイウがワントラップから冷静に流し込んだ。
 
 このゴールでリズムを掴んだ大分は、丁寧なビルドアップで鳥栖を揺さぶる。60分には、右サイドでフリーになった岩田が余裕を持ってクロスを上げ、DFに当たってわずかにコースが変わったボールを小塚和季がヘッドで合わせてJ1初ゴールを沈めた。
 
 一方の鳥栖も意地を見せ、途中出場のアン・ヨンウのクロスに合わせた金崎夢生が決定的なヘディングシュートを放った。しかし、GK高木駿のファンセーブに阻まれてゴールは奪えない。それでも何とか相手の守備をこじ開けようと、豊田陽平や高橋義希を投入したが、ゴールは奪えないまま終了の笛を聞いた。
 
 鳥栖はこれで5連敗かつ6試合連続ノーゴール。開幕10試合でわずか1得点と極度の得点力不足に陥り、1勝1分8敗の最下位に沈んでいる。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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