「リベロほどの価値は…」チェルシー戦の長谷部誠にドイツ紙は及第点。起用法に疑問の声も

2019年05月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「監督が決めることに従う」

リベロではなく中盤でプレーした長谷部。カンテとのマッチアップは見応え十分だった。 (C) Getty Images

 現地時間5月2日行なわれたヨーロッパリーグ(EL)準決勝の第1レグで、ホームにチェルシーを迎えたフランクフルトは、1-1で引き分けた。

 フランクフルトのアディ・ヒュッター監督は試合後の会見で、こう語った。

「チェルシーは魅力的なクラブだ。今日の引き分けは、明らかにレベルが上であるクラブに対する、守備の勝利だったと考えている。向こうは全員が"切り札"のようなものだ。だが、私たちはインテルに勝てるとも思われていなかった。ロンドンではあらゆる手を尽くすつもりだ」

 この日、フランクフルトの長谷部誠は、準々決勝ベンフィカ戦の第1レグと同様、3バックの中央ではなく、ひとつ前のアンカーで先発。後半に3-1-5-1から3-5-2にシステムが変わると、セバスティアン・ロデとダブルボランチを組んでプレーした。

 フランクフルト地元紙『Frankfurter Rundschau』はこの日の長谷部のパフォーマンスを「及第点」と評したうえで、こう指摘している。

「アンカーとして、彼は中盤でもまだ守備的な仕事が十分にできる。試合を支配し、様々な試みを実行に移した。だが、リベロの位置にいるほどの価値はなかった」

 また、フランクフルトについては、ドイツ紙『Lauterbacher Anzeiger』が、決勝進出への望みはつながったが、「第2レグで、フランクフルトは少なくとも1点を奪わなければならない。第1レグで見せた"守備的な戦い方"を変更する必要があるだろう」との見解を示している。

 こうした意見も踏まえ、35歳の元日本代表MFは試合後にこう語ったという。

「チェルシーの強さは間違いなく、これまでに対戦したインテルやベンフィカよりもさらにひとつ上のステージにいるチーム。だけど、次節は(警告累積で出場できなかった)アンテ・レビッチが戻ってくる。彼のスピードは僕らを助けてくれる、とても重要な選手だ。

 僕らは今シーズン46試合を戦っており、今日の試合でも終盤に数人の選手が足をつっていた。第2レグのラインナップは分からないが、監督が決めることに従う。ロンドンでは、あらゆるオプションが可能になると思う」

 フランクフルトは5月5日にレバークーゼンとのリーグ戦を戦った後、9日にチェルシーのホーム、スタンフォード・ブリッジに乗り込む。

 はたして長谷部はアンカーとリベロ、どちらで出場するのか。その起用法にも注目が集まりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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