清武弘嗣が平成最後に見せたトリニータとの”深い絆”。試合後に語ったのは「感謝と苦悩」

2019年04月27日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「最終節でお互い良い状況で、また直接対決できればいい」

清武はリーグ戦で古巣と初対戦。試合後に大分サポーターのもとに挨拶に向かう場面も。写真:徳原隆元

[J1リーグ9節]C大阪0-0大分/4月27日/ヤンマースタジアム長居

 セレッソ大阪が4月27日、J1の9節で大分トリニータと対戦。スコアレスドローで試合を終えた。

 この試合に特別な想いで臨んだのは、清武弘嗣だ。大分生まれで中学時代からトリニータの下部組織で育った清武は、試合前から「対戦がすごく楽しみです」と心待ちにしていたという。

 2008年にトップチーム昇格を果たし、1年目からプロ初得点を決めると、2年目にはレギュラーに定着。23試合・3得点の活躍で、C大阪へと引き抜かれた。

 清武にとってトリニータは、キャリアの原点なだけに古巣への想いは強い。試合後には「(大分サポーターが)すごく温かく迎えてくれました。セレッソや海外に行ってもずっと応援してくれているので、すごく感謝しています」と、恩を語る。
 
 試合前のスターティングメンバー発表では、清武の名前が呼ばれた際に大分サポーターから拍手が送られていたのが印象的だった。
 
 そんな清武だが、この日は圧倒的なパフォーマンスを見せられなかった。ボールを持てば巧みなパスセンスを披露したものの、相手の意表を突くようなプレーはなく、ゴールを生み出すことはできなかったのである。

 結局C大阪は最後までトリニータのブロックを崩し切れず、リーグ3試合連続無得点。攻撃の形をなかなか見出せず、苦しんでいる状況だ。清武は言う。

「今年1年間トリニータが良い結果で終われることを願っていますけど、僕たちは今そういう状況ではないと思う。まずは僕たちが良い結果を残して、最終節でお互い良い状況で、また直接対決できればいいなと思います」
 
 次のリーグでの対戦は12月7日。清武はC大阪を苦境から救えるか。大分での最終節で、その活躍に期待したい。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

【C大阪 0-0 大分 PHOTO】遠いゴール。両チームともに決定力を欠き無得点ドローに終わる
 
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