「公園の草サッカーでも、CLでも問題がある…」人種差別を戦うスターリングが厳罰処分の制定を訴える!

2019年04月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今こそ始めなければいけない!」と訴えた内容は?

自らも人種差別の被害を受け続けているスターリングが根深い問題の抜本的な改革を打ち出した。 (C) Getty Images

 マンチェスター・シティの韋駄天ラヒーム・スターリングは、相次いでいるサッカー界の人種差別問題に声を上げてきた。

 英紙『Daily Mail』によると、スターリングは『The Times』紙で、ロンドンで育ったころは人種差別に苦しむことはなかったとし、「だからこそ、2019年にもなって、こうやって新聞で抜本的な変更を呼びかける必要があるなんて狂っている」と嘆いた。

「だけど、僕はそれを訴えていく。サッカー界における人種差別の問題は本当にひどくて、根深く、解決になどまったく近づいていないからだ」

 スターリングは直近の人種差別問題を「氷山の一角に過ぎない」と指摘。「試合中、世界中、黒人もアジア人も、ファンやコーチも、差別の対象となる。毎日、公園での草サッカーでも、チャンピオンズ・リーグでもね」と、現状の対策は差別撤廃につながっていないと主張している。

「僕の意見では、サッカーを運営している人たちは、まったく問題解決に足ることをしていない。そして、それはまったく良くないことだ」
 
 では、実際にどうすべきと考えているのか。スターリングは、人種差別問題が起きた場合、クラブには9ポイントの勝点減点、そして3試合の無観客試合という厳罰処分を科すべきと訴えた。

「厳しく聞こえるだろうけど、残留やタイトル争いを台無しにしてまで差別行為のリスクを冒すファンはいるだろうか」

 さらに、スターリングは、「少額の罰金では、クラブや国のダメージにならない。でも、お金を持っていて、ダメージを与えられるのがスポンサーだ」と、企業にも助けを求めている。

「クラブか連盟が適切に対処できなかったら、そういう会社には出資を取り下げて、倫理的な立場を取ってほしい」

 スターリングは、「変えるのにどれだけの時間がかかるかは分からない。でも、今、始めなきゃいけないんだ」と、差別撤廃に向けて動きを強めるべきと強調した。

「僕は、黒人の次の世代には、この悪に耐えなければならないようになってほしくないんだ」

 サッカーに関わる世界の人々は、スターリングの言葉をどのように受け止めるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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