「ヘンクは“真珠”を見つけた」「実はブンデスのクラブが…」TDが現地メディアに伊東純也の獲得秘話を明かす!

2019年04月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

柏レイソルでのプレーが目に留まり、獲得リスト入り

すっかり先発に定着した伊東。クレメント監督の評価もうなぎ上りだ。(C) Getty Images

 今冬に、J1柏レイソルからベルギーリーグのヘンクに加入した伊東純也。レギュラーシーズン終盤に加わったにもかかわらず、定位置を確保し、いまや崩しの切り札として躍動している。

 ベルギーリーグはレギュラーシーズンを終え、プレーオフ期間に突入している。ヘンクが参加しているプレーオフ1(PO1)では、レギュラーシーズンの最終的な勝点を半分にした状態で6チームが総当たり戦を行なう。PO1に勝利し、リーグ優勝を決めたチームには、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権が与えられる仕組みだ。

 これまで行われたPO1の4試合で3勝1敗のヘンクは、2位のクラブ・ブルージュに4ポイント差をつけて首位を維持している。伊東は4試合にすべて出場(内3試合はフル出場)。1位と2位の直接対決となった前節のクラブ・ブルージュ戦では1アシストを記録し、勝利に貢献した。

 現地でも日に日に評価を高めており、ベルギーのスポーツ専門誌『SPORT』は、「万が一、ヘンクがこの先タイトルを逃したとしたら、それは伊東純也(が調子を落とした)せいと言われるかもしれない。それほど、2か月前まで"見知らぬ人"だった彼は、日を追うごとに成長する姿を我々に見せつけている。ヘンクは、どのようにこの"真珠"を見つけたのか?」と伊東について特集を組み、ヘンクのテクニカル・ディレクター、ドミトリ・コンテがインタビューに応じ、獲得のプロセスを明かしている。

 「伊東の存在に気付いたのは1年半前のことだ。スピードとダイレクトプレーの巧さを兼ね備えていた」といい、柏レイソルでのプレーが目に留まったという。

「ベルギーのように守備的なチームも多いリーグでは、サイドアタック、そしてスピードがとても重要視される。スピードのある選手を見つけることは正直、そんなに難しいことではない。だが、試合の重要な場面でスペースを見つけて正確に攻め込み、攻撃に貢献できる選手というのは少ない。伊東はその点でとても優れた戦術眼を持ち、どんな状況でのスペースを探して見つけ、攻撃に活かす能力が素晴らしい」

 だが当時は、柏で主力として活躍しており、獲得するのは難しいと判断されたそうだ。だが、その後もコンテと右腕のディルク・スコーフは「毎試合フォローしていたし、日本に何度かスカウトも送った」という。

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