「自分を批判した人の気持ちが分かる…」トッティはなぜそんな発言を?

2019年04月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「現役時代よりもプレッシャーはある」

現在は決定権のないディレクターという立場のトッティ。権限の強化を望んでいるとも。(C)Getty Images

 実際にピッチでプレーするのと、スタンドから試合を見るのでは、サッカーはまったく別物のように感じられるものだ。それは、一流選手にとっても同じなのかもしれない。ローマの英雄で、現在はクラブの幹部を務めるフランチェスコ・トッティもそのひとりのようだ。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、ローマひと筋で戦ってきたトッティは、地元でのイベントで「(現役生活の)25年は長い。自分はピッチ内外で大きな責任を背負っていたんだ」と述べた。

「スタンドで見ていると、すべてが簡単に見えるんだ。『どうしてあっちにパスしないんだ』とか思ってしまうね。いまじゃ、自分を批判していた人たちの気持ちも分かるようになった。(ピッチ上とは)違うことがたくさんあると分かったよ」

 ただそれは、ディレクターという役割の難しさを感じるようになったからでもあるのかもしれない。『Bein Sport』のインタビューで、トッティは「いまの自分には以前とは別の、とても大変な役割がある」と話している。

「正しいスピリットでその役割を始めることができた。現役時代の時のようにね。新しい冒険が始まり、とても満足している。いまのほうが、前よりもプレッシャーがあるよ。現役のころは即興でうまくやれたけど、この新しい役割では違う。もっと難しいんだ」
 
 今シーズンのローマはパフォーマンスが安定せず、3月にエウゼビオ・ディ・フランチェスコからクラウディオ・ラニエリへ監督交代に踏み切った。シーズン後には大改革に乗り出すとも言われている。先日は、トッティが決定権のある、より大きな権限を望んでいると報じられたばかりだ。

 実際にジェームス・パロッタ会長がトッティを重職に用いるかどうかは、まだ分からない。だが、トッティの頭にどんなチーム構想があるのかは興味深いところだ。

 熱狂的なローマのサポーターは、いまだアイドルであるトッティに小さくない期待を寄せている。今後の動きから目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事