拙守目立つもベジクタシュが怒涛の7ゴールで大勝! 残り時間12分で投入された香川真司の出来は?

2019年04月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

守備に課題を残すも…。

ヴィダ(右)の先制ゴールをきっかけにベジクタシュの攻撃陣が爆発した。 (C) Getty Images

 現地時間4月8日、トルコのシュペル・リギの第27節が行なわれ、3位のベジクタシュは敵地で11位のリゼスポルと対戦した。

 前節のギョズテペ戦後、ロシア・ワールドカップ以来となる代表復帰を果たした香川真司は先発メンバーからは外れてベンチから戦況を見守った。その代役には、トルコ代表MFのトコズが4-2-3-1のトップ下に起用された。

 試合は開始早々にアウェイチームが均衡を破る。8分、右CKからエリア内でフリーとなったヴィダが強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。

 セットプレーから先手を取ってリズムを掴んだベジクタシュは14分に追加点を奪う。左サイドからバイタルエリアのハッチンソンに当てて、リターンパスを受けたリャイッチが右足で狙いすましたシュート。鮮やかな軌道を描いたボールはゴール右上隅へと決まった。

 立ち上がりで効率よく得点を重ねたベジクタシュは、その後、やや気を緩めてしまったのか、攻勢を強めたリゼスポルに押し込まれる。そして、前半終了間際の43分に相手エースのムルキにフリーでゴールを許して点差を縮められてしまった。

 何とかリードを保ってハーフタイムを迎えたベジクタシュだったが、後半も両ワイドを利したアグレッシブな攻撃を展開したリゼスポルに対して、受け身になって不安定な戦いが続いた。
 それでも相手のミスにも救われて、何とかピンチを凌いだベジクタシュは、三度ゴールネットを揺らす。64分、トコズのスルーパスにオフサイドラインぎりぎりで抜け出したブラクが相手GKとの1対1を制して今シーズンの自身12ゴール目を決めたのだ。

 頼りになる主砲の一撃でリードを広げたベジクタシュは、70分にリゼスポルのアベルホウエに決められて再び1点差に詰め寄られるも、71分にヤルチュンのゴールで突き放すことに成功。

 チームの課題でもある拙守を破壊力抜群の攻撃力で補ったアウェイチームは、78分にレンスを下げて香川を投入して中盤の活性化を図った。そして、この交代の直後にまたも得点が生まれる。

 敵ゴール前で直接FKの絶好機を得たベジクタシュは、キッカーのリャイッチがドライブスピンのかかった強烈なシュートを放つ。すると、鋭く落ちたボールが直接ゴールへと突き刺さってチーム5点目が決まった。

 リゼスポルの追い上げをかわして3点差としたベジクタシュは、82分にトドメの一撃を見舞う。右サイドに開いたリャイッチがゴール前に絶妙なパスを折り返すと、これをヤルチュンがダイレクトでフィニッシュした。

 点差が広がって残り時間が少なくなるなかで、香川は、敵陣でボールキープをしながら逃げ切りを図るチームに貢献。84分には、得点には繋がらなかったものの、得意のスルーパスからチャンスを演出してみせた。

 激しい打ち合いとなった試合は89分にヤルチュンがハットトリック達成となる豪快なミドルシュートを決め、趨勢を定めたベジクタシュが、結局、7-2での大勝を飾った。

 守備での課題が浮き彫りになったものの、それを補って余りある攻撃陣の爆発によって怒涛のゴールラッシュを決め込んだベジクタシュ。現地4月13日に行なわれる首位バシャクシェヒルとの上位決戦でも大量得点は生まれるのか。香川のパフォーマンスを含めて注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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