「明確なPK」「犯罪だ」「VARで何を見た?」ユベントス戦主審にミラン陣営が怒り心頭!

2019年04月07日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

自分たちのミスも多かったものの…。

先制しながらユベントスに敗れたミラン。(C)Getty Images

 明らかなPKの見逃しをはじめとするレフェリーの不可解な判定に、ミラン周辺では不信感が募った。
 
 現地時間4月6日のセリエA31節でミランは、ユベントスに1-2で敗北。39分にクシシュトフ・ピオンテクのゴールで先制したが、60分にパウロ・ディバラのPKで同点にされると、84分にはモイゼ・ケーンに決勝弾を決められて逆転負けした。
 
 実力差があったのは事実で、1失点目はマテオ・ムサッキオの冷静さを欠いたチャージ、2失点目もダビデ・カラブリアの無謀すぎるパスから生まれるなど、自滅の印象は否めない。とはいえ見逃せないのが、ユーベ有利と言われても仕方がないレフェリーの不可解な判定の数々だった。
 
 最大のそれは34分。ハカン・チャルハノールの右サイドから上げたクロスが、ペナルティーエリア内でタックルに入ったアレックス・サンドロに当たる。一度はCKと判定されたが、主審はVARを発動して映像確認へ。映像ではボールが右腕に当たっているのが明らかだったが、結局はハンドが認められなかった。
 
 その5分後にミランは流れの中から先制しているが、試合の流れを大きく変えた判定なのは間違いない。『milannews.it』が「もはや犯罪だ」と断罪したミカエル・ファブッリ主審に対しては試合後、やはりミラン陣営は怒りを隠さなかった。まずレオナルドSDは、『スカイスポーツ』のインタビューでこうぶちまけた。
 
「とても明確な審判のミスだった。不適切なレフェリングによって勝点ゼロで帰ることになったのはとても残念だ。イライラしたね。チャルハノールへのイエローカードも不可解だった。論争は巻き起こしたくないが、とても残念だ」
 
『milannews.it』によれば、GKペペ・レイナが「ボールは手に当たっていたのだから、ハンドでPKだろう。基準が分からない。VARは10回に9回は明確な判定をもたらす。今日はそうじゃなかったね。あれじゃあ何もすることはできない」、ティエムエ・バカヨコも「審判は試合のリズムを壊した」と苦言。さらにこの日はテレビ解説者を務めていた元ミラン主将のマッシモ・アンブロジーニも「明らかなPKだ。わざわざVARで確認したのにね。何の映像を見たのだろうか。間違いなく判断ミスだ」と怒り心頭だった。
 
 一方でジェンナーロ・ガットゥーゾ監督はやや冷静だったが、審判へやはりチクリとしている。
 
「2019年で最高のパフォーマンスだった。しかし、私たちは自分たちのミスで勝利を逃した。審判? 私は審判たちの誠意を信じている。VARは素晴らしいよ。今日はなんでウチのPKが見逃されたのか分からなかったがね。でも他人の過ちについて話しても意味がない」
 
 2006年に一大八百長事件のカルチョポリが発覚して以降も、ユベントスには判定絡みの論争が絶えないが、またしても新たなエピソードを生んでしまった。
 
構成:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 

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