【松本】3戦連続無得点で痛恨の3連敗……FW前田大然が考える3つの改善案

2019年04月01日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

『前線への供給』『フィニッシュワーク』『ゴール』

川崎戦はシュート0本だった前田。献身的に守備をこなしつつも、常にゴールチャンスをうかがっていたが、悔しい結果に終わった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第5節]松本0-2川崎/3月31日/サンアル
 
 磐田との開幕戦は1-1のドロー、続く大分戦は1-0の完封勝利を収める。4年ぶり2度目のJ1を戦う松本は上々の滑り出しを見せたが、勢いは続かなかった。
 
 3節の浦和戦、4節の広島戦はいずれも0-1、そして今節の川崎戦は内容でも圧倒され、0-2の完敗を喫した。3戦連続ノーゴールで痛恨の3連敗。「最近は、攻撃陣が何もできない状態」と、2シャドーの一角でレギュラーを張る前田大然も悔しさを滲ませる。
 
 とりわけ川崎戦は劣勢の時間帯が長く続き、攻撃の選手にとっては難しいゲームだった。守備に回らなければならないシチュエーションが多くなるなかで、前田も懸命に高い位置からのディフェンスに精を出したが、プレスが上手くハマらず、チームとしては、マイボールにしても川崎の素早い攻守の切り替えの前で、思うようにボールを動かせなかった。
 
 前田にも良い形であまりパスが入ってこなかった。「相手の背後にけっこうスペースがあったので。そこに出してくれれば」持ち前のスピードを生かしてチャンスを作れたかもしれなかったが、チームメイトがロングボールを使おうとしても「風とかもあって、難しい部分もあった」という。
 
 それでも、川崎のような強豪にも勝てるようになるためには、どうすればいいか。守備をさらに強化すべきか、攻撃に力を入れるべきなのか。
 
「うーん、難しいですね……どうしたらいいんですかね」
 
 思案する前田だが、ただ「もっと前にボールを出してくれてもいいかな」と、アタッカーらしい要望を口にする。もちろん、パスを受けるだけで終わりではない。その後の展開こそが重要で、「自分がシュートまで持っていく形がないので。それをどうにかしないと、ずっと攻撃陣はゼロでいってしまうと思う。シュートまでいける形を作りたい」とさらなるバージョンアップを期する。
 
 チームとして『前線への供給』を増やし、自らの『フィニッシュワーク』を磨く。その先にあるのは当然、『ゴール』だ。
 
「どこかで1点取れれば、チームとしても、個人としても、変わってくると思う。去年もそうですけど、1点取ったら、波に乗れるので。どんな形でもいいので、ゴールしたい。そうしないと、ずっとこのままズルズルと行ってしまうかなっていう」
 
 FWとして焦りや責任を感じているのかもしれない。危機感も覚えている一方で、「試合はこれから、まだいっぱいあるので」と泰然として構える。今は産みの苦しみと捉えて、展望を開くきっかけを掴むまで、諦めずに前を向いて精進するしかない。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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