【FC東京】久保建英が浦和戦でスタメンから外れた理由

2019年03月30日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「もちろん元気なのは分かっていましたが」

浦和戦で62分から途中出場した久保。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1・5節]浦和11FC東京/3月30日/埼玉スタジアム2002
 
 今季リーグ5試合目にして、長谷川監督は初めてスタメンを変えた(ルヴァンカップは除く)。川崎との開幕戦から4節の名古屋戦まで右サイドハーフを任せていた久保建英をベンチに置き、大森晃太郎を先発させたのだ。なぜ久保を先発から外したのか。その背景を試合後の記者会見で指揮官は述べていた。
 
「(久保)建英に関しては、アンダーの代表(U-22代表)で気温が40度近いミャンマーで(アジア選手権予選の)3試合、先発は1試合でしたが、2試合は途中出場していますし、今日のゲームも合わせれば2週間で4試合というスケジュールになります。
 
もちろん元気なのは分かっていましたが、90分もつとは言い切れない状況でした。あとは代表選手ふたり(橋本拳人と室屋成)が小さな怪我ですが、問題を抱えていましたので。いろんな不確定要素があるなかで、非常に大森のプレーが(練習で)きれていた」
 
 このコメントから推察するかぎり、久保をスタメンから外した理由はふたつ。ひとつは代表活動での疲労を考慮した点で、もうひとつはディフェンスでキーマンの橋本や室屋に不確定要素があるためチーム全体のバランスを考慮して久保より守備力が高い大森を組み込んだというところにあるだろう。
 
 「久保控え」という決断は決して間違っていなかったのではないか。事実、長谷川監督もこうポジティブに捉えている。
 
「勝負どころでは建英を使う状態でいたので、どこかのタイミングでというのは考えていました。(途中出場させて)期待通りのプレーはしてくれたと思います」
 
 最終的に追いつかれたとはいえ、途中出場の久保が先制点に絡むまでの試合運びは完璧に近かった。その点で長谷川監督の采配は悪くなかった。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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