青森山田に超新星現わる!! 黒田監督が早くも未来の10番に指名する新1年生の正体

2019年03月15日 森田将義

次期エースの証、7番をルーキーで継承!松木は一体になにが凄いのか

洗練された左足と中学生とは思えないメンタリティーを持つ松木。U-15代表でも活躍が期待されるタレントだ。写真:森田将義

 高校年代の強豪13チームと海外の3チームが凌ぎを削る「サニックス杯 国際ユースサッカー大会2019」が、3月14日に福岡県宗像市のグローバルアリーナで開幕した。
 
 オープニングマッチに登場したのは、昨年度の選手権王者・青森山田高とU-17マレーシア代表だ。

 青森山田は例年の問題ながらも、雪の影響でまともな練習ができず、新チームが本格的に動き始めるのは今大会から。「まだ今はチーム作り前の土台作りの段階。求めるのはよく走ること、ボールに対して厳しく行くことで細かいことは何も言っていない。冬にやってきたことをどれだけやってきたかを確認する大会」(黒田剛監督)であるため、連携がうまくとれず、攻撃でのミスも見られた。

 だが、DF藤原優大(1年)とFW古澤ナベル滋宇(1年)のゴールによって、2-0で勝利した。
 
 昨年度の選手権で活躍し、U-18日本代表に選ばれたMF武田英寿(2年)にJスカウトの視線が注がれるなか、ひと際印象に残るプレーを見せたのはボランチの松木玖生(中学3年)だ。
 
 昨年は附属の青森山田中で主将を務めた有望株で、今大会では高校入学前にも関わらず7番を背負っている。これまで高橋壱晟(山形)、郷家友太(神戸)、壇崎竜孔(札幌)など、次期エースと目される選手に与えられてきた番号であるだけに期待値は高い。
 
 その松木の真骨頂とも言えるのがメンタルの強さだ。昨年12月のプレミアリーグEAST最終節で、すでにトップチームを経験済み。そのため、高校デビュー戦でも、緊張した様子は一切見られない。
 
「昨年から試合に出させてもらったので、自分がリーダーシップをみんなよりとってやればチームが良くなると思っていたので、常に周りに声をかけるようにしていた」
 
 そう振り返るように最年少でも先輩に対して物怖じせずに要求。苦しい場面で周りを鼓舞する姿からは貫録すら漂うほどだった。
 
 もちろん、プレーのクオリティも上級生たちに見劣りしない。「サッカーに年齢は関係ない。体格が上でも自分の技術や身体の当て方で勝てる場面は増える」と、持ち前の技術力と精度の高い左足で攻撃を構築。積極的に繰り返す3列目からのフリーランも目を惹き、アタックを活性化させた。加えて、左右のCKを担当しているのも実力の証だろう。

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