【ACL】中村憲剛も賞賛した決勝弾!齋藤学がシドニーFC戦で見せた“変化”

2019年03月14日 本田健介(サッカーダイジェスト)

ピッチに立った2分後に歓喜が

決勝弾を決めた齋藤。サポーターからも祝福された。(C)SOCCER DIGEST

[ACL グループステージ第2戦]川崎1-0シドニーFC/3月13日/等々力陸上競技場
 
 シドニーFCとのACLグループステージ第2戦、川崎を救ったのは81分から登場した齋藤学だった。
 
 ピッチに立った2分後、歓喜の瞬間は訪れた。右サイドから中村憲剛が上げたクロスは相手DFに当たって変化したが、「FWの列の一個、後ろにいて、スペースというかあそこが空くと自分のなかではイメージしていた」と相手エリア内のやや後方で待っていた齋藤は、誰よりも早くボールに反応。ショートバウンドに上手く右足で合わせてネットを揺らした。
 
 嬉しい今季初ゴール。さらに2月16日の富士ゼロックス・スーパーカップ(浦和に1-0で勝利)以来、白星がなかったチームを勝利に導く貴重なゴールだ。齋藤も「練習ではふかしたかもしれませんが、こういう試合の雰囲気だったり、等々力のサポーターの力だったり、いろんな人の想いが乗ったのかなと思います」と喜びを口にした。
 
「公式戦での出場はゼロックスでのラスト15分と、開幕戦での10分くらいだった」と、なかなかチャンスがないなかでの、大きなアピール。さらに自らの"変化"についてもこう語る。
 
「去年は膝の怪我から復帰してフロンターレのなかでどう輝いていくかを考えたなかで、ポゼッションに加わるということを新たにチャレンジし始めました。仕掛けることによって失うリスクは高まりますが、そのバランスを考えながらやってきました。
 
 ただ今年は(FWのレアンドロ・)ダミアンが入ったことで、縦へのスピードやくさびを入れる回数が増えた。個人としては去年よりも自分のプレーを出せているのかなと。ドリブルをすることで相手の目線が僕に集まる。その間を突こうとするプレーはできています。29歳になりますが、成長は感じています」
 
 またチームメイトの中村憲剛もそのゴールを称賛した。
 
「準備をしていて、なかなか出番が来ずに思うところはあったと思います。でもチャンスがきて点を取ってくれたことはものすごく大きい。チームに勝ちをもたらした。本人は(得点の)あとがイマイチだと言っていましたが、そんなの関係ない。学が決めたことの意味は大きいし、『よしこれで自分も』となる選手も多いと思います」
 
 リーグ連覇中の川崎でのレギュラー争いは相当に激しい。ただこのゴールが、今後に向けて大きな自信となりそうだ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
 
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