【神戸】“大当たり”助っ人の予感?新加入のブラジル人CBダンクレーがもたらすもの

2019年03月03日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

足もとの技術とパワフルな対人能力をあわせ持つ

鳥栖戦で攻守に躍動したダンクレー。インパクト十分なデビューを飾った。写真:徳原隆元

[J1リーグ2節]神戸1-0鳥栖/3月2日/ノエビアスタジアム神戸
 
 ヴィッセル神戸に新しく加入したダンクレーが、J1リーグ2節の鳥栖戦でデビュー。攻守に渡ってファインプレーを連発して1-0の完封勝利に貢献した。
 
 ポルトガルのヴィトーリア・セトゥバウからやってきたブラジル人CBが早速示したのは、攻撃の起点となるパス能力と競り合いの強さだ。何度も効果的な縦パスで決定機を演出すれば、飛んでくるクロスを187センチの長身と強靭な肉体を活かして豪快に撥ね返し続けた。
 
 特に34分にビジャに送ったスルーパスはお見事。ビジャのシュートは惜しくもバーに弾かれたものの、このセンターフォワードに動きに合わせた絶妙なタイミングと相手が触れないスピードは、いずれも上質で、非凡なパスセンスを感じさせた。
 
 ポゼッションサッカーを体現する足もとの技術と、守備の不安を解消し得るパワフルな対人能力をあわせ持つダンクレーは、まさに攻撃に比重を掛け過ぎて守備がおろそかになりがちな神戸にとっては、まさに打ってつけの人材だ。攻撃のバリエーションだけでなく、守備の安定感をもたらすだろう。

 2月26日に合流してから1週間も経っていない状態でも、周囲とのコンビネーションも悪くはなかった。CBの相方である大﨑玲央の動きに合わせてポジショニングを微調整するスマートさがあり、さらには「前半にイエローカードをもらったことを受けて、後半には無駄なデュエルを避けた」と言うように、冷静な分析力も垣間見せた。
 
 もちろん1試合で評価するのは尚早だが、鳥栖戦でダンクレーが見せたハイパフォーマンスには、今後の活躍を期待させるのに十分すぎるほどのインパクトがあった。スケールの大きなこのブラジリアンCBが、瞬く間に最終ラインの核になり、上位進出のキーマンとなるかもしれない。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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