「永遠の愛より平凡を選んだ裏切り者め!」 レスター新指揮官に古巣セルティックサポが怒り

2019年03月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

シーズン途中の引き抜きに応じたロジャースを盛大に皮肉る

プレミアリーグ復帰を以前から志していたというロジャースだが、その夢を叶えたことで、慣れ親しんだセルティック・サポーターには嫌われてしまった。 (C) Getty Images

 それは電撃的な発表だった。現地時間2月27日に行なわれたプレミアリーグ第28節ブライトン戦の直前、レスターがブレンダン・ロジャースを新監督に招聘したことを公式にリリースしたのだ。

 現在46歳の北アイルランド人指揮官は、2022年6月までのレスターとの契約締結に際して、「このクラブは大きな可能性を秘めている」とコメント。さらに、次のように就任の理由を説明した。

「レスターの監督就任のチャンスが来て、冷静に考えた。そして、私がセルティックで成し遂げたことを、ここでもできるんじゃないかと考えた。レスターの人々との話し合いで、クラブの野心や成長の可能性、練習施設の素晴らしさが分かった。それが、この契約に至った大きな要因だ」

 しかし当時、ロジャースはセルティックと契約中、さらにシーズンの真っただ中にあったため、今回の"移籍劇"には非難の声も少なくなかった。とりわけ、古巣となったセルティックのサポーターは、怒り心頭といった様子だ。

 ロジャースは、「セルティックはビッグクラブで、急いで離れる必要は全くなかったが、今回の就任には様々な理由がある」と、レスター公式サイトで説いたが、古巣サポーターたちは、それを好意的に受け取らなかった。

 27日に行なわれたハーツ戦(スコットランド・プレミアリーグ第28節)で、彼らは前監督に対する辛辣なバナーを掲げ、今回の退任を盛大に皮肉った。

「お前は永久不滅の愛と、平凡を取り換えた。お前なんか、ケルト人(セルティックを愛する者)ではない。ただの裏切り者だ」

 ロジャースの指揮した2年間で、国内7冠という偉業を成し遂げたセルティック。その喜びをともに分かち合った指揮官に厳しい言葉を浴びせたのは、彼に愛情を注いでいたサポーターの、強い想いの裏返しでもあるだろう。

 現在、リーグでは2位レンジャーズに勝点8差をつけて首位に立っているセルティック。ロジャース体制の前にチームを指揮していたニール・レノンを暫定監督として復帰させた強豪が、これまで通りの戦いを続けられるのかに注目だ。
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