【岩本輝雄】今季のベガルタは手強い集団に――ふたりの新戦力がもたらす確かな上積み

2019年02月27日 岩本輝雄

CF長沢は攻撃陣の不可欠なキーマンに

長沢は前線の基準点として、その存在感は際立っていた。写真:早草紀子

 ホームのユアスタで迎えた今季開幕戦で、ベガルタは勝利を飾ることはできなかった。スコアは0-0のスコアレスドロー。とはいえ、優勝候補のレッズ相手から勝点1を取れたのは、悪くない結果だと思う。
 
 ポジティブな要素として、新戦力が機能していたことだ。まずはCFの長沢。改めて、彼の"高さ"は大きな武器になると感じた。空中戦の競り合いで抜群の強さを発揮。前線の基準点として、その存在感は際立っていた。もっとシンプルに長沢に預けてもいいと思ったし、長沢本人も「もっとクロスが欲しい」と言っていた。
 
 長沢をダミーに使ってもいいだろう。長沢が裏を狙う動きを見せれば、相手のラインを下げることになり、中盤にスペースが生まれる。そこに石原とか2シャドーが上手く入り込めれば、攻撃の選択肢が増えるし、厚みも生まれる。
 
"戦術・長沢"は言い過ぎかもしれないけど、この長身FWはそれだけの可能性を示していたと思う。決定的なシーンもふたつぐらいあったし、攻撃陣の不可欠なキーマンとして、今後も高い貢献が期待できそうだ。

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