【関東トレセンリーグU-16】神奈川県選抜が5連覇を達成! エース格が不在も最終節に逆転優勝

2019年02月24日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

最終節で首位・山梨との直接対決を制し、2位の神奈川が逆転で大会を制覇!

5連覇を達成した神奈川県選抜。エースの津久井が不在だったが、総合力の高さを示して最終節をものにした。(C)SOCCER DIGEST

 2月24日、関東トレセンリーグU-16の最終節が行なわれた。
 
 この大会の目的は毎年10月に行なわれる国体少年の部に出場するU-16年代の強化。1都7県がそれぞれ16歳以下の選抜チームを編成し、4月から翌年2月まで総当たり方式のリーグ戦に挑む。過去には原口元気(ハノーファー)、中島翔哉(アル・ドゥハイル)、遠藤航(シント=トロイデン)らも参戦。昨年はプロ注目の西川潤(桐光学園)が神奈川県選抜の一員として出場している。
 
 今年度の最終節は茨城県のジャーニィー土合グラウンドで開催され、6節終了時点で首位の山梨県選抜と2位の神奈川県選抜が優勝を懸けて直接対決。甲府U-18、山梨学院、帝京三などの選手を中心に構成されている山梨に対し、神奈川は横浜ユース、川崎U-18、湘南U-18、横浜FCユースなどのJ下部組織組を軸にチームを編成して大一番に臨んだ。

 試合は立ち上がりから自力で勝る神奈川のペース。最終ラインから丁寧にボールをつなぎ、サイドと中央を上手く使い分けながら攻め込んだ。最後の場面で精度を欠いてなかなかゴールを奪えなかったが、37分に均衡を破る。長島大(横浜ユース)が右サイドを突破して相手GKを外すと、中央へラストパス。ペナルティエリア内に走り込んでいた鈴木大登(川崎U-18)が無人のゴールに蹴り込み、1点を先行した。
 
 後半も神奈川はテンポの良いパス回しと、高い位置からのハイプレスが機能して主導権を握る。追加点こそ奪えなかったが、守備陣が最後まで身体を張った守りでリードを死守。このまま逃げ切った神奈川は最終節で山梨を交わして首位に浮上し、前人未踏の5連覇を達成した。

 チームの優勝に内田雅之監督(大和西高)は「U-15世代から継続的に強化をしてきた結果です」と選手たちを賞賛。しかし、ここまでの歩みを振り返ると、簡単な道程ではなかったという。

 開幕戦からの2試合を1分1敗としてスタートダッシュに失敗し、世代別代表が招集された影響で毎節ごとに選手の顔ぶれも変わった。それでも、序盤の躓きや苦しい台所事情を撥ね退けて大会を制覇。「良い選手は代表に引き抜かれるのが当たり前。選手たちは代表の一員として世界を目指すなかで、代表組からもいい刺激をもらってくれた」と指揮官は話し、一戦ごとに逞しさを増したチームに目を細めた。
 

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