清武が語った“ヴィッセルの蛍”。「あいつにとって幸せなこと」とは?

2019年02月23日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「蛍なら神戸をもっと強くしてくれる」

清武は今季からキャプテンに就任。山口に負けじとC大阪を牽引する覚悟だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ1節]C大阪1-0神戸/2月22日/ヤンマー

 セレッソ大阪がヴィッセル神戸を1-0で下した開幕戦で注目を集めたトピックのひとつが、山口蛍の"帰還"だろう。

 ドイツのハノーファーに移籍していた半年間を除いて、中学から15年半を過ごしたC大阪を離れ、神戸に完全移籍。対戦相手として、長居スタジアムに帰ってきたのである。

 C大阪では通算5年間をともに過ごし、さらにロンドン五輪やハノーファーでもチームメイトで、プライベートでも親交が深い清武弘嗣は、対戦を終えて、その印象を語っている。

「あいつはめちゃめちゃ良い選手ですね、やっぱり。神戸のサッカーにも合っていますし、スペースを消してくるので、やりづらさはあった。蛍なら神戸をもっと強くしてくれるんじゃないかなと思います」

 この日シャドーで先発出場した清武は、中盤で対面した山口とマッチアップし、改めてその凄みを感じ取っていたようだ。
 
 昨年までチームメイトだった盟友への称賛を口にした清武がさらに、山口にとって「幸せなこと」だというのが、神戸の指揮官の存在である。

 現在神戸を率いるフアン・マヌエル・リージョ監督は、16―17シーズンにセビージャでコーチを務めており、清武は半年間この戦術家の指導を受けているのだ。

 縁が浅くないからこそ、清武は言う。

「リージョのサッカーというのは、まさに今日見せたもの。蛍が神戸に関われるのは、あいつにとっては幸せなこと。学ぶことは多いと思う」

 ただし期待を寄せるだけではない。清武だって、山口に負けるつもりはない。「僕もこのチームをキャプテンとして良い道に導きたいなと思います」と、対抗心を燃やしている。

 互いを理解し合う盟友であることに変わりはないが、チームメイトから同じ関西に籍を置く"ライバル"同士となり、新たな刺激を与えあっていくだろう。ふたりの活躍から目が離せない。
 
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取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
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