数的不利のマンCが土壇場で逆転勝ち! シャルケは3つのアウェーゴールを奪われて窮地に

2019年02月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

2つのPKで一時は勝ち越されるも…

試合終了間際にゴールラッシュを披露して見事な逆転勝利を手にしたシティ。スターリング(右)のCF起用が的中した。 (C) Getty Images

 現地時間2月20日、チャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝トーナメント1回戦の第1レグがフェルティンス・アレーナで行なわれ、シャルケとマンチェスター・シティが対戦した。

 試合は通算対戦成績で2勝1敗と勝ち越しているシティが主導権を握った。

 プレミアリーグで断トツトップの74点を叩き出している攻撃陣を擁するシティは、5バックシステムを採用して守戦を選択したシャルケをキックオフ直後から押し込むことに成功。そして、あっさりと堅牢を打ち破る。

 18分、シャルケのGKフェーアマンからのパスをシルバが敵エリア内でカット。ラストパスをゴール前のアグエロへ通して、これをアルゼンチン代表FWがしっかりと沈めたのだ。

 一方的に押し込まれるなか、自分たちのミスから失点して、不穏なムードが流れたシャルケだったが、その後も堅守速攻のスタンスを貫き続ける。そしてシティがややペースを落としかけた38分にショートカウンターから一大決定機を掴む。

 カリジューリがカットインから放ったシュートがエリア内のオタメンディの手に当たる。主審はこれを一度は流したものの、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定の末にPKへとジャッジが覆り、この絶好機をベンタレブが冷静に沈めて同点とした。

 これで勢いをつけたホームチームは、前半終了間際に逆転のチャンスを得る。

 44分、セットプレーのボールを処理にいった際にシティのフェルナンジーニョがサネを倒してPKを献上。これを再びベンタレブが決めて、なんと劣勢だったシャルケが前半のうちに試合をひっくり返すことに成功したのだ。

 迎えた後半も両者の構図は変わらなかった。攻めるシティが、スターリングやアグエロの個人技を起点に鉄壁の打開を試みたのに対し、守るシャルケは自陣の中央を固め、さらにタイトなプレスで対応した。

 時間の経過とともに敵陣でのプレー時間を増やしていったシティだったが、68分に思わぬ災難に見舞われる。ハンドでPKを与えていた際にイエローカードを提示されていたオタメンディが相手FWを不用意に倒し、二度目の警告を受けて退場となり、10人での戦いを余儀なくされてしまったのである。

 直後の70分にCBのコンパニを入れてバランスを保ったシティは、78分に古巣対戦のドイツ代表MFザネを投入すると、この交代が功を奏する。84分、ゴール前で得たFKのキッカーとなったザネが弾丸ショットを突き刺して同点としたのだ。

 シャルケが逃げ切るかと思われた土壇場で、ドイツの俊英アタッカーが決めたゴラッソで振り出しに戻った一戦は、試合終了間際にシティが三度、スコアを動かす。

 90分、GKのエデルソンが蹴ったロングフィードに抜け出したスターリングが一気に敵ペナルティーエリア内に侵入。最後は相手GKフェーアマンとの1対1を制してゴールネットを揺らした

 数的不利に追い込まれながらも、地力の差を見せつけて逆転に成功したシティは、後半のアディショナルタイムもシャルケの追い上げを危なげなくかわして、3-2での逆転勝利を手にした。

 攻撃陣のタレント力の差を見せつけて3つのアウェーゴールを奪って勝利したシティ。対して一時は逆転しながらも、そのリードを守り切れなかったシャルケ。はたして、両者の対戦はいかなる結末を見ることになるのか。3月12日にエティハド・スタジアムで行なわれる第2レグへの興味は尽きない。
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