決勝トーナメント１回戦でサウジアラビアを１-０で下した日本は、１月24日、準々決勝でベトナムと対戦する。３連勝でグループFを突破した日本に対し、ベトナムは１勝２敗でグループDを３位で突破。決勝トーナメント１回戦ではヨルダンにPK戦の末にギリギリの勝利を収めており、日本有利との声が大半を占める。
 
　しかし、そんな楽観ムードにくぎを刺すのが長友佑都だ。日本のリーダーは「ベトナムのことを甘く見ている人がいるのかなと感じますよね。ベトナム戦がまだあるにも関わらず準決勝でイランと当たるとかそういう記事を見るので。そういうことを考えている選手はいないと思いますが、考えていたら足をすくわれますよ。明日は間違いなく苦戦します。簡単には勝てない試合ですよ」と注意を呼び掛けた。
 
　もっとも相手を過小評価するのは危険だが、順当に勝ち上がれば１月28日には今大会の大本命イランとの準決勝、２月１日にはライバル韓国との決勝が予想されるなか、メンバーを入れ替えなくては体力的に厳しいのは一目瞭然だ。気温の高い15時にキックオフされたサウジアラビア戦は消耗戦となったなっただけに、選手たちの疲労度を考えてもなおさらだろう。
 
　現に森保一監督は「日本は中２日で試合なのに対して、ベトナムは中３日。リカバリーする時間は短いですが、与えられた環境のなかで選手にはリフレッシュしてもらって回復をさせ、明日の試合に臨みたいです」と語る。またもう一枚イエローカードを受ければ準決勝に出場できなくなる（準決勝からはリセットされる）権田修一、酒井宏樹、堂安律、南野拓実は使いにくい状況だ。ちなみに武藤嘉紀は累積警告により出場停止となっている。
 

　そう考えた時に各ポジションで２～３人の入れ替えを行ないたいところだが、最も大きなポイントは右臀部の負傷でここ３試合を欠場した大迫の起用法だろう。サウジアラビア戦翌日のトレーニングではチームメイトと同じメニューをフルでこなし、冒頭15分が公開された前日練習でも元気な姿を見せたエースは、出場自体は問題なさそう。
 
　あとは森保監督がゲーム頭から彼を送り出すのか、再発を恐れて後半から切り札として活用するのか、どちらを選択するかだ。ただ武藤が出場停止で、南野もできれば休ませたい状況を踏まえれば、先発を任せるのではないか。
 
　その相棒は途中出場を含めて、ここまで全試合に出場している北川だろう。若きFWはそろそろ監督の期待に応えて結果を残したい。