「前半は素晴らしい出来だったが…」昌子源がフランス杯のベスト16進出に貢献! ただ連係不足も…

2019年01月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半は好プレーを連発していたが…

ラインコントロールなどを任されていた昌子も、セットプレーでは上背のある相手に対してフィジカル面や間合いで振り切られる場面も。 (C) Getty Images

 現地1月22日、フランス杯ラウンド32の試合が各地で行なわれた。昌子源が所属するトゥールーズはホームでスタッド・ドゥ・ランスと対戦。試合は4-4とお互いにゴールを奪い合う怒涛の展開となり、PK戦の末にトゥールーズがベスト16進出を決めている。

 今冬に鹿島アントラーズからトゥールーズに移籍した昌子にとっては、フランスでの公式戦2試合目。新天地でのデビュー戦となった1月20日のニーム戦では3バックの左でフル出場を果たしたが、この試合は3バックの中央で120分を戦った。

 昌子は出だしから落ち着いたプレーを見せ、20分には、トゥールーズGKマウロ・ゴイゴエチェアのフォローで無人のゴール前に駆け付け、シュートがゴールラインを割る寸前に右足で蹴り出すファインプレーを披露。デビュー戦に続いて安定感を見せた。チームはアーロン・レイヤ・イセカのゴールでリードを奪い、前半を折り返した。

 だがトゥールーズは47分、昌子が右サイドを駆け上がった相手FWブライエ・ディアに振り切られ、同点弾を浴びる。トゥールーズは69分、FWマヌエル・ガルシアの豪快なミドルでふたたび勝ち越しに成功したものの、ランスも粘り強く食い下がり、78分に追いついた。

 シーソーゲームの様相を呈した試合は、その後もトゥールーズが83分に、ランスが88分に1点ずつを加え、3-3で15分ハーフの延長戦に突入した。

 ここまでトゥールーズが決めてランスが追いつく展開を見せてきた試合だが、4点目を先に奪ったのはランス。108分に2列目から駆け込んだMFマテュー・カファロが、鮮やかに決めた。

 これで勝負は決したかに思われたが、しかし、トゥールーズもその10分後、長身FWヤヤ・サノゴがエリア内で倒されPKを獲得。主将のマックス・グラデルがこれをきっちり決めてスコアを4-4とし、次ラウンド進出はPK戦に委ねられることになった。

 そのPK戦は、GKゴイコエチェアが2本を止める活躍を見せたトゥールーズがベスト16入りを決めた。ちなみに昌子は、キッカーには選ばれなかった。

 トゥールーズの指揮官アラン・カサノバは試合後、「私のキャリアの中でも、今日のような試合はあまり経験した記憶がないよ(笑)。ただ、チームがベスト16に進んだことは誇りに思うし、ホームで4失点を浴びたら心が折れても致し方ないところだが、選手たちは諦めずにあと1点を奪いにいった。これはチーム全員の勝利であり、今後もできるだけ勝ち進みたいと思っている」とコメントした。

 地元のTV局「France Info」は昌子について「前半は素晴らしい出来だった」と評価する一方、「(失点につながった)47分のプレーは不用意だった」と、周囲との連係不足を指摘している。

 トゥールーズの次戦は現地1月27日のアンジェ戦となる。

次ページ【画像】激戦を終えた選手たちの雄たけび、喜びの姿

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事