【名古屋|新体制】ACL出場権獲得へ!! 風間体制3年目は明確なシーズン目標を掲げてスタート!!

2019年01月15日 今井雄一朗

新たなチームスローガンは「貫く Go upword」

名古屋は14日に新体制発表会を開催。今季は風間監督が求める理想追求型のサッカーを継続しながらも明確な目標に向かって突き進む。写真:滝川敏之

 過去2シーズンは少数精鋭で臨んでいたチームが、現時点で31名の戦力を揃えた。これだけでもクラブの意気込みが伝わってくるようだった。名古屋グランパスは1月14日、愛知県豊田市内で新体制発表会を行ない、移籍新加入6名、高卒と大卒を合わせて6名の新人をお披露目するとともに、2019年を戦うチームを1500人を超えるサポーターに紹介した。

 会の中では風間八宏監督、強化部責任者である大森征之スポーツダイレクターが口を揃えて「ACL出場権獲得」をシーズンの目標に掲げ、内容追求に全力を傾けてきた過去2年間との姿勢の違いを強調。新キャプテンに任命された丸山祐市も「しっかり優勝争いをしたい」と語り、逆襲と躍進の1年とすることを誓った。

 この発表会の数日前から移籍成立の発表ラッシュとなった名古屋は、FC東京から米本拓司、鳥栖から吉田豊、広島から千葉和彦など実力者を相次いで補強。相馬勇紀や菅原由勢など質の高い新人には昨季のうちにリーグでの経験を積ませるなどし、着実な戦力アップにまずまず成功したと言える陣容を整えてみせた。

 クラブもまた新たなチームスローガンを「貫く Go upword」と定め、風間監督の求める理想追求型サッカーの継続をさらに推し進める覚悟を改めて提示し、現体制3年目の本気度をありありと感じさせている。あいにく、この日はインフルエンザによって欠席となった小西工己社長もメッセージで「必ずやJ1の頂点へ」と宣言しており、2010年以来のリーグ優勝へ向け、チームの思いは一丸となっている模様だ。
 
 その思いに応えるように選手たちも意気込んでおり、米本が「ここにはタイトルを取るために来た」と言えば、「ヨネと同じくタイトルを取るために来た」と吉田も呼応。マテウスも「このクラブにふさわしいタイトルを」と強い決意を口にする。会の直前にキャプテンに任命されたという丸山は、昨季から若手の兄貴分のような役割を担っており、明るいキャラクターやもちろん実力面でも申し分のない適任者。J2降格の2016年から和泉竜司ら数名を除いてほぼ全員が入れ替わったチームには一新の感も強く、佐藤寿人に続く移籍組の主将就任によってさらに新生の感は加速した。風間監督も今季の戦力には手応えを感じているようで、「常に上にいたい。ACLを常に争っていなければいけないクラブ」と珍しく明確な目標を設定するほど。その上で「昨年はハラハラさせましたが、これは意図的なものではなく、全力でした」と浮つくことなく始動の日を迎えているのは好印象だった。

 ジョーやG・シャビエル、ランゲラックら主力の助っ人をキープし、時に厳しく人員の整理も断行して臨む風間体制3年目のシーズンは、彼らの意地とプライド、そして名古屋復権への強い思いが見られそうだ。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
 

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