「俺はメッシにもなれた…」 “悪童”カッサーノが現役時代の自身の潜在能力を振り返って悔恨の念?

2019年01月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

なぜメッシのようになれなかったのか?

「カッサナータ」という造語が生まれたほど、問題言動が目立つ“悪童”としても有名だったカッサーノ。それは、現役を退いた今も健在だ。 (C) Getty Images

 サッカー界きっての"問題児"として知られた男は、引退後も話題に事欠かない。

 現在36歳の元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノは、昨年8月に二転三転した末、「モチベーションの低下」を理由に現役引退を表明した。

「バーリ(出身地)の宝石」とも呼ばれた彼は、ローマやレアル・マドリー、ミラン、インテルといった欧州のビッグクラブでファンタジー溢れるプレーを披露。全盛期に放った輝きは凄まじいものだった。

 その一方で、相次ぐ素行不良が目立った選手でもあった。オーバーウェイトで監督と衝突したり、行き過ぎた夜遊びがメディアに晒されることも、一度や二度ではなかった。

 その素行不良ぶりが、自らのポテンシャルを最大限に発揮するうえで障壁になったことを、本人も自覚している。カッサーノは、イタリア・メディア「Sky」のインタビューで、「俺はメッシのようにもなれた」と、自身のキャリアについて振り返っている。

「俺はいくつかのビッグクラブでプレーした。幸運じゃなかったなどとは、言うことはできない。どんな大失敗しても、別のチャンスがあると分かっていたんだ。

 トッティが前に言っていたように、俺はできることの50パーセントしかやらなかった。時には雑なこともあったし、トレーニングも嫌いだった。もしも15年間、やるべきことをやっていれば、メッシのようになれたんだ」

 問題の言動を繰り返したことで、類まれなる才能を存分に発揮できないまま歳を重ねたカッサーノ。その我の強いキャラクターが、人々に愛されるゆえんでもあったのだが、彼がプロフェッショナルらしく私生活で自己管理を行なっていたら、本当にメッシのような偉大なクラッキになっていたのかもしれない。
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