【ラ・リーガ冬の通信簿|ベティス編】乾は苦しむも「創造性溢れるアタック」でCL出場権が射程圏内に

2019年01月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

真のゴールゲッター不在が課題。

中盤と最終ラインは安定しているベティス。課題は絶対的な点取り屋の不在だ。(C)Getty Images

【成績】
ラ・リーガ|6位/7勝7分け5敗/20得点・19失点
ヨーロッパリーグ|グループF1位通過/3勝3分け0敗/7得点・2失点
 
前半戦のチームパフォーマンス…75点
 
――◆―――◆――
 
 8節からリーガで4戦連続未勝利と苦しんだかと思えば、バルセロナに4-3で打ち勝つ。浮き沈みが激しく、なかなか波に乗り切れない状態が続いていたが、11月末のELオリンピアコス戦から公式戦7試合負けなし(5勝2分け)と、ここにきて安定感が出てきた。
 
 就任2年目を迎え、キケ・セティエン監督の志向するポゼッションサッカーがさらに浸透。3-4-2-1と3-5-2を自在に使い分け、また遅攻だけでなく速攻も織り交ぜるなど、戦い方のバリエーションは確実に広がっている。
 
 抜群の走力を誇る左WBのジュニオル・フィルポ、キャリア最高の輝きを放つセルヒオ・カナレス、ワールドクラスの資質を覗かせるジオバニ・ロ・チェルソ、そしていまだ健在をアピールするベテランのホアキン・サンチェスらのMF陣が、この創造性溢れるアタックを牽引している。
 
 3バックを統率するマルク・バルトラや新守護神パウ・ロペスなど守備陣も奮闘を見せ、最終ラインの前で敵の攻撃をプロテクトするウィリアム・カルバリョも試合を重ねるごとに存在感を高めている。
 
 CL出場権獲得(4位以内)を狙えるポテンシャルは十分にあるが、課題は決定力不足。真のゴールゲッターの不在がネックになる可能性もある。
 
 トップ下では本領を発揮できず、ロ・チェルソに定位置を奪われた乾貴士の奮起にも期待したい。
 
※『ワールドサッカーダイジェスト2019.01.03号』より加筆・修正
 
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