「死んでいるなんて思われたくない」前人未到の偉業を達成したS・ラモス、チームへの批判を一蹴

2018年12月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

地元紙も絶賛したS・ラモスの力

マドリーで自身20個目のタイトルを手にしたS・ラモスは、チームへの批判を一蹴した。 (C) Getty Images

 マドリーが前人未到の世界3連覇を達成した。

 現地12月22日、クラブワールドカップ決勝が、UAEのザイード・スポーツシティ・スタジアムで行なわれ、レアル・マドリーが4-1でアル・アインを破り、大会史上初の3連覇を成し遂げた。

 序盤からペースを失わずにアル・アインを圧倒したマドリーの戴冠を決定付ける1点を奪ったのは、主将のセルヒオ・ラモスの一撃だった。78分、モドリッチのCKに飛び込んで豪快なヘディングシュートをねじ込んだ。

 このゴールが、すでに2点を奪われて心身ともに疲労の色が出ていたアル・アインの戦意を喪失させるものであったことは言うまでもない。スペイン紙『Marca』は、千両役者としての力を発揮したS・ラモスを次のように褒めちぎっている。

「セルヒオ・ラモスはまた新しいタイトルを手にした。彼は自身4度目となるクラブワールドカップを制して、マドリーでのキャリアで20個目の栄冠を手に入れた。彼は常に批判をされる。だが、それは彼に対して他の人々が羨ましがっているだけなのだ」

 思えばマドリーは、今シーズンは開幕から不振続きで、10月には監督交代の騒動も起き、相次ぐ批判にさらされてきた。それだけに前人未到の快挙を達成し、2018年を締めくくれることは重要な意味を持っている。

 試合後、S・ラモスは、途中で指笛を鳴らされ、ブーイングを受けたことを不思議がりながらも、自分たちが成し遂げたことを誇らしげに語った。

「僕らは自分たちで設定した目標を達成した。それはチャンピオンズ・リーグを優勝することであり、3年連続でクラブワールドカップを獲ることだった。こういうかたちで1年を終えられることを誇りに思うよ。

 指笛は不可解だった。だからゴール後にあのセレブレーションをやったんだ。僕らはもっと敬意を表されるべきだと思う。他のコンペティションでもよくやっているからね。僕らは全てのタイトルのためにピッチで戦っている。だから『マドリーは死んでいる』なんて思われたくない」

 ラ・リーガでは首位バルサに8ポイント差をつけられての4位に甘んじているマドリー。だが、気迫あふれる主将S・ラモスの言葉を聞く限り、後半戦の巻き返しが大いに期待できそうだ。

 快挙を成し遂げて、意気軒昂といった様子の"エル・ブランコ"(白い巨人)。来る2019年は、欧州4連覇も期待されるだけに彼らのパフォーマンスに注目だ。

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