「リスクを冒すことはできない」 バルサ監督、カンテラ軽視を訴える記者陣にイラ立ちながら反論

2018年12月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「我々は競っていかなくてはならない」

カンテラを重視したい気持ちはバルベルデ監督にもある。だが結果を求められるだけに…。(C)Getty Images

 守備陣に負傷者を抱えるバルセロナは、バレンシアからジェイソン・ムリージョを獲得した。買い取りオプションがついているが、今シーズン終了までのレンタル移籍だ。

 短期間のレンタル補強には、疑問の声も上がっている。カンテラの伝統を誇るバルサだけに、チュミやホルヘ・クエンカ、オスカル・ミンゲサといったBチームの選手を起用すべきという主張だ。

『ESPN』によると、ムリージョの獲得について、バルサのエルネスト・バルベルデ監督は、「CBの状況がデリケートだという事実から逃げることはできない」と説明した。

「夏以降、我々は基本的にふたり(のCB)だけだった。あまりコストがかからず、すぐにプレーでき、リーグのことを知っている選手をレンタルで獲得するというのが、クラブの考えだった。ムリージョはそのすべてを満たす」
 
 今シーズンのムリージョはバレンシアで出場機会に恵まれていなかった。だが、バルベルデ監督は「分かっていたが、もし彼が試合に出ていたら、我々は獲得できなかった」と、だからこそ安価で手に入れられたと強調している。

「1億ユーロ(約130億円)でスーパースターを獲得できたのなら、違う状況になっていただろうけどね。ただ、ムリージョは優れた選手だ。我々は最善の結果を願っている」

 ムリージョ獲得がカンテラの若手の妨げになるのではないかとの質問が相次ぐと、バルベルデ監督はイラ立った様子で「Bチームの選手にもチャンスを得る余地があるべきだ。だが、過度になってはいけない」と答えた。

「人々を喜ばせるためだけにBチームの選手で戦うことはできない。我々はファンを喜ばせながら、同時に競っていかなければいけないんだ」

「トップチームには4人のCBが必要だ。BチームのCBたちもいるが、CBが2部Bリーグ(実質3部リーグ)でプレーしている選手たちになるリスクを冒すことはできない」

 1月に加わるムリージョが活躍すれば、バルセロナとバルベルデ監督の選択には賛辞が寄せられるだろう。26歳のコロンビア代表は、期待に応えることができるだろうか。
 

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