「思い出すだけで鳥肌が立つよ」ガンバ大阪の絶対エースが2018年の“韓国MVP”に輝く!

2018年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

あのソン・フンミンを抑えてダントツの得票数

アジア大会が大きな分岐点となり、凄まじい勢いで声価を高めたファン・ウィジョ。現在26歳で脂が乗り切るのはこれからだ。(C)Getty Images

 わずか半年間で、スターダムを一気に駆け上がった。韓国サッカー界が新たなビッグスターの誕生に沸き返っている。

 12月18日、日本ではJアウォーズが開催され、2018年シーズンのJリーグを彩った名手たちが一堂に会した。MVPは川崎フロンターレのMF家長昭博の頭上に輝き、ベスト11にも川崎から史上最多7名がエントリー。そして残る4人のなかに当然のごとく食い込んだのが、ガンバ大阪の絶対エースであるFWファン・ウィジョだ。

 選手本人は欠席で、クラブを通して「この度は名誉な賞を受賞し、とても光栄に思います。この賞は自分だけじゃなく、ガンバ大阪に関わる全ての人のおかげで受賞することができたと思います。これからも、もっと一生懸命がんばります。ありがとうございました」とのコメントを寄せた。

 横浜アリーナに姿を現させなかったのにはワケがある。同日同刻、韓国のソウルではKFA(大韓サッカー協会)が主催する「2018KFA授賞式」が行なわれていた。ファン・ウィジョはシーズンMVPを意味する"今年の選手賞"を受賞したのである。

 
 メディアや協会関係者ら審査員の投票を経て、ファン・ウィジョは218ポイントを獲得。2位のFWソン・フンミン(トッテナム・ホットスパー)が171ポイント、3位のGKチョ・ヒョヌ(大邱FC)が62ポイントというのだから、まさにダントツの得票数だ。初受賞の一報は「2日前に聞いた」そうで、「すべてのひとに感謝したい。ありがとうございます。でもこれに満足することなく、これからもハードワークを続けます。僕にはそれしかできない」と実に"らしい"言い回しで気を引き締めた。

 2018年上半期は、入団2年目のガンバで好調ぶりを示しながらも、韓国代表からはお呼びがかからない不完全燃焼の日々だった。悲願だったロシア・ワールドカップ出場を逃し、失意の彼に手を差し伸べたのが、かつての恩師である。城南FC時代に薫陶を受けた、キム・ハクボム監督がアジア大会に臨むU-23韓国代表メンバーに招集してくれたのだ。ソン・フンミン、キム・ヒョヌと並ぶオーバーエイジ枠での抜擢登用だった。

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