ベルギーでの「日本人対決」はセルクルの植田に軍配! 森岡は持ち味発揮もアンデルレヒトは6戦勝ち星なし…

2018年12月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

植田は堅守を見せ、森岡はアイデアでチームを活性化

すっかりベルギーの仕様に慣れたのか、安定したプレーを披露した植田。一方、森岡も試合勘は少しずつ取り戻しているようで、攻撃でアイデア溢れるプレーを幾度も見せた。 (C) Getty Images

 ベルギー・ジュピラーリーグの第19節、セルクル・ブルージュが2-1でアンデルレヒトを下したが、この試合で「日本人対決」が実現している。

 セルクルの植田直通は右CBで10 試合連続出場、一方、リーグ4位のアンデルレヒトに所属する森岡亮太は、3試合連続でスタメンに名を連ねた。

 開始3分、森岡が魅せる。右サイドを駆け上がり、相手DFコネの股を抜くグラウンダーのパスを中央に送ると、ゲルケンスがすかさずシュート。ゴール左に外れたが、森岡の軽快なタッチが、アンデルレヒトにとって初のチャンスを演出した。

 だが、その後の主導権はホームチームが握る。10分、中盤でカットしたボールがメルシエルからカルドラに渡り、パスを受けたアザール4兄弟の三男、キリアンがシュート。一度はGKに弾かれるものの、跳ね返ってきたボールを再び右足で叩き込み、先制点を決めた。

 名門も意地を見せる。22分、CKがファーサイドまで流れたところを、フリーとなったゲルケンスが右足でダイレクトボレー。これが綺麗に決まり、試合は振り出しに戻った。

 しかし、その後はまたも、ホームチームが主導を握る。先制点を決めたアザールを中心に攻撃陣が躍動し、アンデルレヒトの守備陣は後手に回る。57分、メルシエのロングフィードを受けるためにゴール前に走り込んだアザールを、ナハルが足をかけて倒してしまう。これがVARでPKと判定され、ブルーノがきっちり決めて2-1と勝ち越した。

 セルクルの勢いは試合終了まで途切れず、84分に2枚目のイエローカードでオモロが退場処分になるが、すぐさま3バックから4バックに変更して対応。植田は最終ラインを引き締め、要所で相手選手の攻撃を阻む好プレーを見せて、名門クラブの攻撃陣に思うようなプレーをさせない。

 一方、1点差を詰めようと最終ラインを押し上げて前掛かりになったアンデルレヒト。88分、ゴール前で森岡が跳ね返されたこぼれ球を拾って中央に絶妙な浮き球のクロスを送るが、ディマタの胸トラップが大きくなり、シュートまで持ち込めず、絶好のチャンスを逃してしまった。

 試合はこのまま終了、勢いのあるホームチームが勝利を収めた。セルクルは連敗を2で止め、3試合ぶりの勝利で貴重な勝点3を獲得。一方のアンデルレヒトは、6試合勝ち星なしという厳しい状況が続いている。

 植田、森岡は、ともに持ち味を発揮。ふたりがマッチアップするシーンも多く見られ、日本人対決は非常に熱を帯びたものとなった。
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