【移籍市場の舞台裏】チェルチがツイッターアカウントの乗っ取り被害に。「A・マドリー移籍」は偽ツイート

2014年08月20日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

A・マドリーが興味を示しているのは事実だが。

A・マドリー移籍を公表したツイートは、アカウント乗っ取り犯によるもの。チェルチが思わぬ騒動の渦中に。 (C) Getty Images

 ミランが獲得を狙うイタリア代表FWアレッシオ・チェルチ(トリノ)が、ツイッターでアトレティコ・マドリーへの移籍をアナウンスした。しかしこれは、第三者によるアカウントの乗っ取りによるものであることが、本人のコメントによって明らかになった。
 
 チェルチの公式アカウントに「アトレティ(A・マドリーのこと)と合意に達した。トリノとサポーターに感謝する」というツイートが流れたのは、8月18日午後8時39分。しかし、その10数分後にはチェルチ本人が『SkySport』のインタビューに答えて、
 
「さっきまでチームメイトとプレイステーションで遊んでいた。誰かが僕のアカウントを乗っ取ったんだと思う。弁護士と相談して対応するつもりだ。今後? 何が起こるのかまだ分からないけど、僕がアトレティコ・マドリーの選手ではないということははっきり言っておきたい。アトレティコのようなクラブが関心を持ってくれるのは嬉しいけど、ツイッターに書き込んだのは僕じゃない」
 
 事実、私の情報網によれば、A・マドリーはチェルチに興味を示しており、トリノと交渉に入っているものの、移籍金2000万ユーロ(約28億円)というトリノの要求に対してA・マドリーのオファーは1400万ユーロ(約19億6000万円)と両者の隔たりは大きく、すぐに話がまとまる可能性はきわめて低い。
 
 この動きを見たミランは、A・マドリーと同等かそれを上回るオファーを出そうと動き出しており(少なくともアドリアーノ・ガッリアーニ副会長はそれを匂わせるコメントを残している)、今後争奪戦に拍車がかかる可能性がある。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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