「ダメだ…。歩き出せない」ボカの“ガラスの貴公子”がリベルタ杯決勝でアキレス腱断裂の悲しき負傷退場

2018年12月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

32歳のベテランが大一番で悲しき運命を…

土壇場で負傷退場を余儀なくされたガゴ。32歳とキャリアの晩年に差し掛かって迎えた大一番で失意に暮れることになった。 (C) Getty Images

 現地時間12月9日、スペインのマドリードで行なわれたリーベル・プレートとボカ・ジュニオルスによるリベルタドーレス決勝は、延長戦に突入する死闘の末、3-1でリーベルが3年ぶり4度目となる南米制覇を果たした。

 11年ぶりの南米王者に返り咲くべく奮闘したボカは、44分にダリオ・ベネデットが先制点をねじ込むも、67分にルーカス・プラットに同点ゴールを決められると、延長戦に入った92分にウィルマル・バリオスがこの日2度目の警告を受けて退場となったことも影響して、勢いが一気に低下。109分にファン・フェルナンド・キンテーロ、122分にゴンサロ・マルティネスと立て続けにゴールを奪われて敗れ去った。

 この試合で悲しき幕切れを迎えたのは、ボカのフェルナンド・ガゴだ。

 延長突入直前の89分にパブロ・ペレスと交代でピッチに送り出された32歳のベテランMFだったが、チームが1点のビハインドを背負い、さらに10人となって、窮地に追い込まれた118分にまさかの負傷退場。最後までピッチに立つことができなかったのだ。

 この無念の退場を「悲しき最後」と綴ったアルゼンチン全国紙『Ole』は、ガゴが右足のアキレス腱を断裂していたことを伝え、さらに負傷の瞬間、「ダメだ。歩き出すことができない。僕は壊れた」と、ベンチに向かって悲痛な叫びを上げていたことも報じている。

 ボカの生え抜きであるガゴは、2007年の夏にレアル・マドリーに移籍して以来、ローマ、バレンシア、そしてベレスと渡り歩き、2013年に古巣に復帰。それからは南米制覇を目指して奮闘を続けてきた。

 しかし、ボカ復帰後のガゴは度重なる大怪我に悩まされてきた。2015年9月のスーペル・クラシコでアキレス腱を損傷。さらに2016年4月にも同じくリーベルとの一戦でアキレス腱を断裂して長期離脱を強いられた。

 それでも幾度となく不屈の精神で這い上がってきた"ガラスの貴公子"だったが、またもキャリアで最大となる大一番でも悲しい運命を辿ることとなってしまった。

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