引退も掠めた? 外国人枠増や契約問題まで… 中村俊輔が残留決定後に注目発言を連発!

2018年12月09日 長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)

「引退とかがチラチラ見えてくるってこういうことなのかなって思った時に…」

左足首の手術から復帰まで予想以上の時間が掛かってしまったと語った中村。来季へ向けて忍耐を強いられたシーズンとなった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1参入プレーオフ決定戦]磐田2-0東京V/12月8日/ヤマハ
 
 勝利が濃厚となった後半アディショナルタイムの90+5分、ピッチサイドには背番号10の姿があった。
 
「スタジアムの雰囲気をもう一回持って来ようと」という名波浩監督の目論見通り、中村俊輔の登場にスタジアムは大歓声に包まれ、ほどなくしてタイムアップ。見せ場こそなかったが、完勝劇をより強く印象付ける、このうえない演出となった。
 
 試合後、取材エリアに姿を見せた中村は、J1残留にほっとした表情を見せながらも、今季の自身の成績にはやはり不甲斐なさを感じていたようだ。
「リーグ戦では得点ゼロだったし、こういう1年になったのは計算外だった」
 
 今季のリーグ戦成績は16試合・0得点。もちろん、シーズン中に古傷がある左足首を手術したことで満足にプレーできなかったのは否めない。中村本人も「思った以上に(時間が)かかりすぎてびっくりしたり、メンタルが揺らいだりして」と忸怩たる思いを抱えながらのシーズンとなった。
 
 そうしたなかで「引退とかがチラチラ見えてくるってこういう感じなのかって思った時に…」と周囲をドキリとさせる発言をすると、続けて「そこで(川口)能活さんのニュースが入ってきて、逆に自問自答できるチャンスで。能活さんみたいにもうちょいもがいて、俺はやったのかなと。もっとやんなきゃなと」と話し、横浜や日本代表でともに戦った大先輩の足跡を鑑み、現役続行への強い意志を示した。
 
 発言はさらに、今季のリーグの傾向や、チームの戦いぶりに対しても及んだ。
「ビルドアップのやり方にしても、今はより個を活かすようになっている。今日のヴェルディもそうだったけど、前の人間が後ろまで引いてきてゲームを作るようでは、そこ(引いてきた位置)からさらに前に出て行くのに、またパワーを使わなければいけない。今はいろんな戦術で個を引き出したり、助けるような形になってきている。ビルドアップでサイドバックが中に入ってきたりというのもある。そういうところも必要になってくると思う」

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