先制ヘッドをアシストした浦和の柏木陽介、決勝の舞台に身震い「みんなで優勝を分かち合いたい」

2018年12月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「前日から雰囲気を作ってくれた。サポーターに感謝しています」

CKから先制ゴールをお膳立てした柏木。鹿島の強力な中盤を相手に、守備にも奮闘した。 写真:徳原隆元

 天皇杯準決勝の浦和レッズ対鹿島アントラーズが5日、県立カシマサッカースタジアムで行なわれ、浦和が1-0で勝利を収め、決勝進出を決めた。

 試合を決めるゴールは、セットプレーから生まれた。27分、浦和がCKを獲得すると、キッカーの柏木が供給したボールは鋭い弾道で鹿島ゴールに迫った。このボールに頭で合わせたのはマウリシオ。チョン・スンヒョンとの競り合いを制して放ったヘディングシュートは、吸い込まれるようにゴールネットを揺らした。

 1点をリードした後も浦和は決して手を抜くことなく、球際の競り合いやルーズボールの争いで上回り、主導権を握った。鹿島の強力な攻撃陣に攻め込まれるシーンも多かったが、槙野智章、西川周作といった守備陣が気を吐き、最後まで走り切った。

 試合前から、浦和がこの試合に賭ける思いは非常に強かった。オズワルド・オリヴェイラ監督の方針で、試合前日の非公開練習を公開練習に切り替え、サポーターの見学を歓迎。「たくさんのサポーターに来ていただいて、選手たちにエネルギーを与えてほしい」という監督のメッセージに応えた浦和のサポーターたちは、試合当日もゴール裏をレッズカラーに染め上げた。

 決勝点となるマウリシオのヘッドでアシストを記録した柏木は、試合後のテレビインタビューで「何よりもトーナメントということで、結果が大事だった。前日から雰囲気を作って、勝利を掴み取れたのは大きかったですし、(応援に)感謝しています」と語った。

「最近、CKの質は自分の中で上がっていると思いますし、アシストできるという自信がありました。けれど、それ以外のセットプレーでもチャンスはありましたし、自分が起点となってチャンスを作れば、チームがもっと楽になるようなシーンも度々あったと思います。そのあたりを、決勝までに突き詰めていきたいです。

 今季はなかなか優勝をかけたような試合で、埼玉スタジアムに立つことができなかった。天皇杯決勝ではみんなで埼スタに立ち、優勝を分かち合いたいと思います」

 しかも、12月5日はオリヴェイラ監督の68歳の誕生日。指揮官のおめでたい日に勝利をプレゼントできたことについては「良かったです。決勝は奥さんのお誕生日らしいですので、監督夫婦にいいプレゼントができたらいい」と意気込んでいる。

 決勝の相手は、準決勝でモンテディオ山形を3-2下したベガルタ仙台。12月9日、浦和のホームスタジアムである埼玉スタジアムで、18時にキックオフされる。
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