「いろいろ考えた」楢﨑正剛が“公式戦出場ゼロ”の今季を振り返り、去就についても言及

2018年12月03日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

厳しい立場に立たされるも、チームのJ1残留に専念

川口(右)の引退セレモニーにスペシャルゲストとして登場した楢﨑(左)。川口からは「頑張って」とエールを送られたという。(C)SOCCER DIGEST

 12月2日、J3リーグ最終節の鹿児島戦で現役最後のピッチに立った川口能活。試合後の引退セレモニーでは、スペシャルゲストとして楢﨑正剛が登場。長きにわたり、日本代表でポジションを争ったライバルであり、かけがえのない"戦友"のために相模原に駆けつけた。
 
 その楢﨑は川口よりひとつ年下。今年42歳を迎えたが、まだまだトップレベルで戦えるだけの実力はある。モチベーションも衰えていない。それでも、今季は公式戦での出場はゼロ。苦しい一年を過ごした。
 
「(自分が)試合に出る、出ないというのはありましたけど、チームがJ1に残ることに専念するべきだと思っていた」
 
 自らがどういう立場に置かれても、残留争いに巻き込まれたチームのことを最優先に考えていた。ただ、一プレーヤーとして悔しさや危機感があったのも事実だろう。
 
「(メンタル的に)難しさはあった。難しいけど、やっていかないといけないし。(チームのことに)専念している一方で、いろいろ考えることはあった。考えながら、やっていました」
 
 複雑な胸中で過ごしたシーズンだったが、チームはなんとか残留を決めることができた。楢﨑も一安心といったところだが、「今日、ニュースになっていましたけど(笑)」と、一部報道では移籍の噂が報じられた。
 
 残留か、移籍か。今季の立ち位置を考えれば、移籍に気持ちが傾いても不思議ではない。この日は川口のためにスタジアムに訪れたのだが、取材に応じた楢﨑は「もうちょっと考えます」と、現在の状況や心境を正直に話してくれた。名古屋のレジェンドはいかなる決断を下すのか。その動向から目が離せない。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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