「アンデルレヒト戦の流れを変えた」快進撃を続けるSTVVの20歳、冨安健洋が地元紙に“奇跡的な復帰”理由を告白

2018年11月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

すっかりSTVV守備陣のレギュラーに定着

2点目となるゴールを決め、試合中はDFラインからの効果的なロングフィードを見せるシーンも。STVVで攻守に存在感を放っている。 (C) STVV

 リーグ3連勝と絶好調を維持するベルギーのシント=トロイデン(STVV)。今シーズンから日本企業のDMMがスポンサーとなり、日本代表の遠藤航ら6人が加入。マルク・ブライス監督率いる新生STVVは現在、ジュピラーリーグ5位とプレーオフ1圏内で健闘している。

 先日行なわれた第16節では、名門アンデルレヒトを4-2で破るという快挙を達成した。

 原動力となったのは、前線で10試合9ゴールと驚異のペースで得点を積み重ね続ける鎌田大地と、DFラインで攻守ともに存在感を放つ冨安健洋の、ふたりの日本人選手だ。

 同試合でベルギー紙『HBVL』に、「リードされた試合の流れを変える同点ゴールを決めた」と絶賛された冨安だが、11月16日にベネズエラ戦に出場後、20日に日本代表を膝の怪我を理由に離脱していたため、リーグ戦の出場が危ぶまれていた。

 なぜ出場できたのかという同紙の問いに冨安は、「日本代表のメディカルスタッフのおかげ」と回答したと報じている。

 「ベネズエラ戦で右膝を傷めたのですが、監督やスタッフと相談し、日本での滞在を延長して治療を受けることにしたんです。(復帰は)日本代表のメディカルスタッフが素晴らしい仕事をしてくれたおかげです。
 
 針の治療? それとは違います。彼らはあらゆる知識や医療機器を駆使してくれました。帰国して土曜日の朝には時差ボケもなかったし、自転車に乗っても痛みを感じなかったのでブライス監督に、もう怪我は心配ないのでプレーしたいと話し、トップチームに合流しました」

 アンデルレヒト戦は、試合後にスタッフや監督がベンチから飛び出して喜ぶほどの快勝だったが、冨安は非常に冷静だ。試合後の公式インタビューで、「2失点目は僕の内側にボールを通されてPKを取られてしまったので、そこはポジショニングをもっと気にしないといけない」と課題を口にしている。

 移籍後初ゴールとなった同点弾についても、「(ゴールの瞬間は)そんなに覚えてないです。テックス(DFジョルジ・テイシェイラ)がフリーでヘディングしたから、それで入るかなと思ったんですけど、GKが弾いたところを上手く詰められたので、結果として良かったなと思っています」と謙虚に語った。

 とはいえ、冨安の現地での評価は"チームに欠かせない"とうなぎ上りだ。STVVではCBのほか、SBを務めることもある。キックの精度も非常に高く、最終ラインから攻撃のスイッチを入れるパスを積極的に狙うプレースタイルも、評価を高めている一因だろう。

 STVVは次節アウェーで現在2位のアントワープと対戦し、その次はホームに昨季王者で現在3位のクラブ・ブルージュを迎える。強豪との連戦が続くが、冨安にとっては、評価をさらに確立するチャンスとも言えるだろう。

 現在リーグ"皆勤賞"の20歳のCBは、今後もクラブ、そして日本代表で存在感を増していきそうだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事