【選手権】名将・本田監督もべた褒め!雪辱Vを狙う流経大柏の「1年生トリオ」

2018年11月21日 平野貴也

今予選突破の原動力は目覚ましい成長を遂げた1年生たちにあり

宿敵・市立船橋を下して2年連続の選手権出場を決めた流経大柏。昨年度決勝で敗れた雪辱を期す! 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 昨年度準優勝の流経大柏が、雪辱を果たすべく冬の大舞台に臨む。

 第97回全国高校サッカー選手権大会は、11月18日に全出場校が揃い、翌19日に組み合わせ抽選会が行なわれた。第2シード(前回準優勝)の千葉県代表は、初の連続出場を勝ち取った流経大柏だ。

 ライバルと目される強豪校のほとんどが第1シード(前回優勝の前橋育英)側に入り、上位進出の期待が高まる。だが、夏から新主将となったFW左部開斗(3年)は「反対のブロックが激戦区になったけど、やりにくい立場」と、標的にされやすいブロックでの戦いに警戒心を示した。

 最大の注目選手は、やはり鹿島アントラーズへの入団が内定している対人無敵のDF関川郁万(3年)だろう。しかしながら、上位進出の鍵を握るのは1年生かもしれない。6年連続で同じ顔合わせとなった県下のライバル市立船橋との県大会決勝では、FW森山一斗、MF藤井海和、GK松原颯汰の1年生トリオがセンターラインで先発出場。好パフォーマンスを披露した。

 森山は「選手権予選では初先発でずっと緊張していて、パスやシュートが雑だった」と苦笑いを浮かべたが、キープとターンからの仕掛けで違いを見せた。強心臓の藤井は、予測能力の高さで存在感を発揮。CBでもプレーできるが、ボランチとしてボールを回収し続けた。かたや松原は、スピードのあるクロスに冷静な飛び出しと的確なパンチングで対応。中学卒業時にJユースからも誘いを受けていた逸材は、「全国では必ずピンチがあると思うので、止めて士気を上げたい」と頼もしい。

 習志野時代も含め、6度の日本一経験を持つ名将・本田裕一郎監督は「例年、1年生が試合に出て来るのは夏を過ぎてからになるけど、今年は元気が良いので早くから試合に出ている」と話した。実際、高円宮杯U-18プレミアリーグEASTの2節・市立船橋戦では藤井が先発し、松原もベンチ入り。早々にトップチームデビューを飾った。

 夏のインターハイは、千葉県大会の準決勝で敗れて全国出場を逃したが、その際もハーフタイム明けに1年生ふたりが投入され、FW三好麟太が1点を返して逆襲ムードを作り出した。

【PHOTO】2019Jクラブ・新卒入団&昇格内定~高校・ユース編

次ページ関川や熊澤らの3年生が奮起し、選手層は今大会屈指の厚さに

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事