大幅メンバー変更を明言した森保監督。キルギス戦で先発が予想されるのは?

2018年11月19日 飯間 健

10月のパナマ戦出場メンバーを送り出す可能性が高い

年内最後の公式戦となるキルギス戦に臨む日本代表。アジアカップに向けて実りあるゲームとできるか。(C) SOCCER DIGEST

 アジアカップへ向けた最終テストのキルギス戦は、文字通り「サバイバル」となる。森保体制3度目の合宿となった初日の12日。10月のパナマ戦とウルグアイ戦でスタメン9人を入れ替えたことを受け、ベネズエラ戦(16日・大分)とキルギス戦(20日・豊田)のメンバー選びについて問われた際だ。森保監督は「完全に2チームに分けて考えているかどうかは、考えがまとまっていない」と、ある程度のメンバー固定で戦うプランを示唆していた。だが19日の前日会見。指揮官はこう明言した。
 
「ベネズエラ戦からは大幅にメンバーを変えて、キルギス戦に臨みたい」
 
 アジアカップのグループリーグ3試合はすべて中3日。決勝までいけば約3週間の長丁場だ。固定のスタメン11人だけで戦えるはずがない。アクシデント(出場停止や負傷、コンディション不足など)に遭った場合のことは想定しなければいけない。主力が抜けた際のシミュレーションができるのはキルギス戦だけだったが、森保監督の頭の中には違ったイメージが描かれているようだ。
 
「チームとしても2チーム分、それ以上の選手層を持って戦えるようにと思っている」
 
 J1鹿島のような、つまり、誰が出場しても戦える集団を作るということだ。
 
 その意味ではキルギス戦は10月のパナマ戦出場メンバーをピッチに送り出す可能性が高い。
 
 パナマ戦のスタメンはGK権田修一、右サイドバック(SB)に室屋成、左SB佐々木翔、センターバック(CB)は冨安健洋と槙野智章のコンビ、MFはボランチが青山敏弘、三竿健斗のふたりで、2列目には中央に南野拓実、左に原口元気、右に伊東純也が並び、FWには大迫勇也が入った。
 
 このうち佐々木と冨安はベネズエラ戦に出場。このポジションには代表初招集のSB山中亮輔と、CB三浦弦太にチャンスが与えられそうだ。また青山は負傷離脱しており、ボランチの一枠はMF守田英正が濃厚。大迫と南野は森保ジャパンの中でも代えの利かない存在と見られているが、最前線にはFW杉本健勇とFW北川航也が起用される可能性がある。
 
 特に注目すべきは中盤より前だ。MF堂安律が「細かいスペースを見つけるのが上手い選手が揃っている」と話したように、ウルグアイ戦とベネズエラ戦に出場した攻撃的なスタメン(中島翔哉、南野、堂安)は密集地帯を厭わない。一方、原口と伊東は個の力で突破する力を持っている。密集よりもピッチを大きく使った方が生きる選手といっても良い。
 
 チームのコンセプトは共通していてもゴールをこじ開ける際、それぞれの"個"や特徴を発揮できるのか。ベネズエラ戦途中出場で不完全燃焼に終わった杉本は、この一戦の重さを理解している。
「ダメだったら(アジアカップは)他の選手が呼ばれるだけ。良い危機感を持っている」
 
取材・文●飯間 健
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