オーナー急逝後最初の試合に臨むレスターのピュエル監督 「全選手がこの試合を戦うことを望んでいる」

2018年11月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ヴァーディーはタイで行なわれる葬儀への参列も希望。

ヴィチャイ氏の息子でクラブの副会長でもあるアイヤワット氏(左)の肩を抱くヴァーディーは、タイでの葬儀にも参列する予定だという。(C)Getty Images

 レスターは現地時間11月3日、プレミアリーグ第11節でカーディフと敵地で対戦する。オーナーのヴィチャイ・スリバッダナプラバ氏がヘリコプター墜落事故で急逝してから初の試合だ。

 選手たちの動揺は小さくない。それだけに、クロード・ピュエル監督は「なにも命令はしたくない」と、練習や試合に出るかどうかは選手自身の判断に委ねたと明かしている。(英紙『Guardian』より)

「練習するかしないか、試合に出るか出ないか。私は待って選手たちの気持ちを知りたい。彼らの様子を見る限り、すべての選手がこの試合を戦うことを望んでいる。私はつねに選択を与えるんだ。まずは選手たちの気持ちを聞きたい。事故を受け知るべきは、自分が選手である前に人間であること。選手であることは二の次。もっとも大切なのは人間だ」

 ピュエル監督は、「ある選手の家族が亡くなることもあるかもしれない。その時は支えることが大切だ。だが、今回は違う。クラブのすべての人が家族の一員を失ったんだ」と、レスター全体とヴィチャイ氏の絆から、事故の影響の大きさは計り知れないと述べた。

「サッカーをするために感情を操ることはしたくない。ベストを尽くし、会長の名誉を守り、クラブとファンのために彼がもたらしたことを思い出させられることを願っている。私が望むのはそれだけだ」
 
 一方、ジェイミー・ヴァーディーは英公共放送『BBC』で、「大事な試合に向けてしっかり準備しようと全員が満場一致で決めた」と明かしている。

「(試合を行なうかは)難しい決断だったけど、ヴィチャイはそれを望むはずだと分かっていたことが、より簡単にさせてくれた」

「選手全員、スタッフ全員が、試合を必要としていた。プレーすることを望んだ。ピッチの上で、彼を誇らしくさせることが必要なんだ」

 もちろん、悲しみに変わりはない。「僕にとっても、みんなにとっても、もっとも辛い日々のひとつだった」というヴァーディーは、3日から1週間にわたってヴィチャイ氏の母国タイで執り行なわれる葬儀にも参列したいと述べた。

『BBC』によると、ピュエル監督は、葬儀に参列する機会を選手に与えると話している。
 

次ページ【動画】レスターの全選手、全スタッフがオーナーを追悼

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事