吉田麻也vs武藤嘉紀の“初対決”は実現せず! 今季絶不調の名門対決はスコアレスドローで決着

2018年10月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

サウサンプトンは、完全なる“ゴール欠乏症”に。

3試合連続で先発の機会を与えられた武藤。それに応えようと必死さは伝わったが、味方からチャンスボールを引き出せなかったこともあり、決定機にはほぼ絡めなかった。 (C) Getty Images

 現地時間10月27日に行なわれたプレミアリーグ第10節で、ニューカッスル・ユナイテッドは、敵地でサウサンプトンと対戦した。

 今シーズンいまだ公式戦未勝利で降格圏の19位に沈み、指揮官のラファエル・ベニテスの解任報道がしきりに伝えられるなど、泥沼にはまってしまったニューカッスル。そんななか、8節のマンチェスター・ユナイテッド戦で移籍後初ゴールを決めて注目度を高めた日本代表FW武藤嘉紀は、2トップの一角として3戦連続先発出場を果たした。

 一方、こちらも4試合連続無得点と攻撃陣が不振を極め、16位と低調なサウサンプトンの日本代表DF吉田麻也は、この試合もベンチスタートとなり、期待された日本人対決は実現しなかった。

 試合は序盤から互いに慎重な入りを見せ、中盤でボールを奪い合う、じりじりとした一進一退の攻防が続く。そのなかで武藤は、24分に敵陣からのセットプレーの流れからゴール前で強引にシュートに持ち込むなど、得点への意欲を示す。

 しかし、両軍とも慎重な守備的なパフォーマンスが続き、試合は、目立った場面がほぼ見られないままに進行する。

 是が非でも勝利が欲しいニューカッスルは、最前線で走りまわる武藤にボールをつけるシーンは多くあったが、日本人FWへのそれはほとんどがアバウトなパスばかりで、決定機に結びつけることはできなかった。

 結局、スコアレスで折り返した試合は、後半に入っても、両軍とも攻撃陣が精彩を欠き、決定機が全くないまま、試合は進行していく。

 そのなかで両チームとも交代策を用いて打開を図る。サウサンプトンは、63分にマノーロ・ガッビアディーニと78分にシェーン・ロングと立て続けにストライカーを投入。一方のニューカッスルも、69分にサロモン・ロンドン、80分に武藤に代えてクリスティアン・アツと攻撃的なカードを切っていった。

 それでも両チームとも、相手ゴール前に入る迫力すら出せずに稚拙な攻撃に終始……。85分過ぎから攻勢を強めたサウサンプトンは、89分にロングが決定機を得たが、狙いにいったシュートはゴールの左隅へと流れてしまって万事休す。ニューカッスル側にも得点機は、訪れずに試合はスコアレスでタイムアップとなった。

 これで公式戦11試合連続未勝利となったニューカッスルは、降格圏の19位のままとなった。先発での出場機会を与えられた武藤は、最前線でボールを引き出そうと奔走するも、相手DFとの駆け引きで、個人で局面を打開出来なかったのは手痛い。
 
 一方、これで5試合連続無得点となったサウサンプトンは、まさに"ゴール欠乏症"に陥った感が強い。だが、DF陣は安定しているようにも見えるだけに、この試合でもチャンスが与えられなかったDFの吉田麻也が苦戦する日々は続くかもしれない。
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