CL負傷退場の長友佑都、診断結果は「気胸」で復帰時期は不明…サポーターは悲痛な叫び

2018年10月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

症状によっては再発が“クセ”になってしまうケースも…

CLでシャルケと対戦した長友。いつもとかわらず驚異的なスプリントを見せていたが…。 (C) Getty Images

 10月24日(現地時間)、ガラタサライの日本代表SB長友佑都が、チャンピオンズ・リーグ(CL)のシャルケ戦にスタメン出場し、83分に交代するまで溌剌としたプレーでチームをけん引。試合はスコアレスドローで終了している。

 しかし、長友の身体には異変が起きていた。試合翌日、ガラタサライ公式は「長友の健康状態」という告知をリリースしている。

「シャルケとの試合中、ボールが胸にあたった後に長友は試合をリタイア。メディカルチームが危険な状況に気づき、病院に搬送した。暫定的な検査結果は『気胸(虚脱性)』と診断された。数日間の入院が必要になるかどうかは、いずれ明らかになる」

 長友は80分、シャルケのダニエル・カリジューリが蹴ったボールを身体を張ってブロックした後、あおむけでピッチに倒れ込んだ。駆け寄ったメディカルスタッフに長友が胸のあたりを示して何事か告げると、スタッフはベンチに向かって交代を指示。直後、オメル・バイラムと交代し、長友はピッチを後にした。

 実際には、長友の身体にはもう少し前から異変が起きていたようにも見える。76分あたりから走るペースがあからさまに落ち、78分には味方のパスに反応できないほど、動きが鈍くなっている。83分にピッチを去る際には大きく肩を上下させ、非常に苦しそうな表情を浮かべていた。

 その後、長友は病院に向かったと伝えられていた。

「気胸」とは、何らかの原因で肺が傷つき、空気が"体内に"漏れてしまう病気。やせ型で長身の男性に多いのが特徴で、喫煙との関連も指摘されている。成長期に肺への負担が大きくなり、穴が空く「自然気胸」に至ると考えられているが、肺炎など肺疾患などに伴う場合もある。

 長友の場合はこれには当てはまらず、交通事故や高所からの転落などで激しい衝撃や圧力を受けたとき、または肋骨骨折などで肺が損傷を受けたときに起こる「外傷性気胸」の可能性が高い。

 症状はいずれも、せき、胸痛、呼吸困難など。さらに空気が大量に漏れてしまった場合は、肺がしぼみ、心臓を圧迫して血圧が低下し、ショック症状を呈することもあるという。

 通院で治療するか、もしくは入院かの判断は、医師の診断によって決まる。軽度であれば、安静にして穴がふさがるのを待つが、重度の場合は手術が必要になる。また気掛かりなのは、症状によっては一度気胸を患うことで再発し、"クセ"になってしまうケースも多いことだ。

 公式SNSからの悲しい知らせを目にしたガラタサライのサポーターは、ツイッター上で悲嘆に暮れている。

「長友に私の肺をあげたい」
「今から間に合うなら臓器を提供したい…」
「つらい。けれど、サムライはきっと乗り越えてくれるはずだ」
「どうかチームのためにも、長友のためにも重症じゃありませんように…」
 
 すでに200件以上のコメントが寄せられた公式アカウントへの投稿は、長友の無事と回復を祈る声であふれている。

 日本不動の左SBに降りかかった思わぬアクシデント。せめて軽症であることを祈るばかりだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事