プレミア新記録樹立のエジルに訪れた、ある少年との悲しい別れ…「君が恋しくなるよ、チャーリー」

2018年10月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

1G1Aの活躍でチームの勝利に貢献!

主将として、前半の失点で意気消沈しかけたチームを蘇らせる同点ゴールだった。ウナイ・エメリ監督も賛辞を送った。 (C) Getty Images

 10月22日(現地時間)に行なわれたプレミアリーグ第9節のレスター戦で、アーセナルの元ドイツ代表MFメスト・エジルは、チームを蘇らせる同点ゴールを決め、3-1の勝利に貢献している。

 前半に失点して0-1となった45分、右サイドからのグラウンダーのボールを左足でダイレクトで合わせてプレミアリーグ通算30得点目を記録し、その後もオーバメヤンのゴールをアシストするなど、エジルは大活躍してみせた。

 試合後には、「セクシーなフットボールができた。このチームでキャプテンを務められることを誇りに思う」と自画自賛したエジル。ウナイ・エメリ監督からも「キャプテンか否かはあまり関係なく、全ての試合で献身的であり、クオリティーの高いプレーができる選手だと思う」と、賛辞を送られている。

 英紙『Daily Mail』によれば、エジルはこのゴールで、ユルゲン・クリンスマン氏らを抜き、プレミアリーグのドイツ人選手として歴代最多得点者になったという。アーセナル加入6シーズン目、プレミアリーグ通算149試合目で成し遂げた大偉業である。

 チームは公式戦10連勝、かつ自身は大記録樹立と絶好調のエジルだが、試合翌日、ひとりのファンについて、自身のインスタグラムで別れの言葉を送っている。

「とても悲しいニュースです。偉大なるアーセナルのサポーターであり、友人のチャーリーが、長いガンとの戦いを終えて旅立ちました。どうぞ安らかに。間違いなく君が恋しくなるよ、チャーリー」

 エジルが冥福を祈ったのは、闘病中の子どもたちと面会するチャリティー活動で出会ったある男の子。ドイツ紙『Bild』によれば、エジルと何度か会う機会に恵まれたこのチャーリー少年は、長らくガンの闘病生活を続けていたが、脳腫瘍で先日亡くなったという。享年12という早すぎる死に、アーセナル・ファンも悲しみに暮れている。

 本人はあまりアピールしたがらないが、エジルはチャリティー活動には熱心に取り組んでおり、スタジアム裏で子どもたちと戯れる姿が度々報道されている。

 "強いアーセナル"に勇気づけられている彼らの存在に、選手たちも奮い立つ心があるのだろう。

 エメリ監督が率いる絶好調のアーセナルは、10月25日(現地時間)、ヨーロッパリーグの第3節スポルティング(ポルトガル)とアウェーで戦う。また、28日はプレミアリーグ第10節クリスタル・パレスとのアウェー戦を控えている。

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