ニューカッスル、泥沼の公式戦10戦未勝利に…。2戦連続スタメン出場も不発に終わった武藤嘉紀へはブーイングも

2018年10月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

奮闘するも武藤は勝利に導けずにベンチへ

積極的にボールに絡む姿勢は披露したものの、決定機を決めきれなかった武藤。交代をする際には一部のファンからブーイングも飛んだ。 (C) Getty Images

 現地時間10月20日に行なわれたプレミアリーグ第9節で、ニューカッスル・ユナイテッドはブライトンと対戦した。

 今シーズンいまだ公式戦未勝利で降格圏の18位に沈み、一部では指揮官のラファエル・ベニテスの解任報道も伝えられるなど、苦境に立たされているニューカッスル。そんななか、前節のマンチェスター・ユナイテッド戦で移籍後初ゴールを決めた注目の日本代表FW武藤嘉紀は、1トップで2戦連続先発出場を果たした。

 試合は開始早々から両軍が激しくぶつかり合う展開となり、8分にはブライトンのグレン・マレイとニューカッスルのフェデリコ・フェルナンデスが空中戦の際に頭同士で衝突。ピッチに投げ出されて倒れ込んだマレイは、そのままユルヘン・ロカディアとの交代を余儀なくされた。

 アクシデントから始まった試合だったが、その後は一進一退の攻防戦となる。そのなかで均衡を破ったのは、アウェーのブライトンだ。29分、右からのCKをシェイン・ダフィが中央へ折り返すと、そのボールをホセ・イスキエルドがダイレクトシュート。この豪快な一撃が最後はベラム・カヤルに当たってゴールへと吸い込まれた。

 先行されてしまったニューカッスルは、サイドアタックから反攻に転じる。最前線でフリーランニングを繰り返す武藤は、42分にジョンジョ・シェルビーのシュートを相手GKマシュー・ライアンが弾いたところをヘディングで押し込んだが、シュートはクロスバーの上に外れてしまった。

 その後も守るブライトンを攻め続けたニューカッスルだったが、ゴールラインは割れずに1-0とビハインドを背負った状態でハーフタイムに入った。

 迎えた後半、キックオフ直後から敵陣へと攻め入ったニューカッスルは、46分にシェルビー、52分にマット・リッチーがそれぞれ相手ゴールへと迫ったが、この日、好セーブを連発するブライトンの守護神ライアンの牙城を崩すには至らない。

 その後も両サイドを起点に猛攻を仕掛け、60分の時点で20本ものシュートを浴びせたニューカッスルだったが、スコアだけが動かず……。武藤も決定機を生み出そうと自陣に下がってボールを引き出すなど、あらゆる工夫を凝らしたが、それが結果に結びつくことはなかった。

 その後も一方的に攻め続けながらゴールを奪えないニューカッスルは、74分に武藤を下げてホセルを投入。ベンチへ下がる際には、日本人ストライカーへ一部のファンからブーイングも飛んだ。

 80分以降、自陣に下がって明らかな守勢に回ったブライトンに対し、攻勢を強めて押し込んだニューカッスルだったが、執拗なサイドアタックを続けるあまり単調さが際立った拙攻では、相手の堅固な守備網を破ることはできず。虎の子の一点を守り切られてしまった。

 1点に泣き、クラブワーストとなる公式戦10戦未勝利(ホームでは5戦全敗)という不名誉記録を残したニューカッスルの面々には、試合終了後、不甲斐ない結果を嘆くスタンドのホームサポーターから罵声が飛び交った。

 この危機的状況を脱する意味でも絶対勝利が求められる次節は、敵地で吉田麻也を擁するサウサンプトンと対戦する。
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