スペイン人にマドリーの指揮官は務まらない? ペレス政権下でタイトルを獲得したのはデル・ボスケだけ

2018年10月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

アンケートでは半数近くが「ロペテギはクリスマス前に去る」

負けが込み始めたマドリー。ロペテギ監督はシーズン終了まで指揮を執ることができるのか。(C)Getty Images

 今シーズンからレアル・マドリーで指揮を執るジュレン・ロペテギ監督が苦しんでいる。公式戦で4試合続けて白星がなく、しかもその4試合で1ゴールも奪えていない。一部では、今月末(現地28日)のバルセロナとのクラシコの出来次第では解任されるとの声もある。

 名門マドリーで采配を振るうことの難しさは、だれもが知るところだ。だが、スペイン人指揮官にとっては、さらにハードルが上がるものなのかもしれない。

 スペイン紙『Marca』によると、フロレンティーノ・ペレス政権(2000年~2006年、2009年~現在)で指揮を執った12名の監督のうち、スペイン人は半数の6名だが、タイトルを獲得したのはビセンテ・デル・ボスケただひとりだ。

 在任期間も、デル・ボスケの1432日を除くと、ラファエル・ベニテス(215日)、フアン・ラモン・ロペス・カロ(178日)、ファンデ・ラモス(174日)、ホセ・アントニオ・カマーチョ(117日)、マリアーノ・ガルシア・レモン(101日)といずれも短い。

 それに比べて外国人監督は、ジョゼ・モウリーニョ(1097日)を筆頭に、ジネディーヌ・ジダン(778日)、カルロ・アンチェロッティ(698日)、ベルント・シュスター(519日)、ファビオ・カペッロ(358日)、マヌエル・ペレグリーニ(358日)、ヴァンデルレイ・ルシェンブルゴ(340日)と、いずれもデル・ボスケを除くスペイン人監督よりも長い。
 
 ただ、短命に終わったスペイン人監督のひとり、ガルシア・レモンは「スペイン人かどうかではなく、重要なのはチームが不振に陥った際に会長が監督を信頼しているかどうかだ」と述べている。

「ラ・リーガで良くない時にも、ペレス会長はジダンを支持し、続投させ、その結果、チャンピオンズ・リーグで好成績を残した。ロペテギに対しても同じようにするべきだ」

「結果が出なければ(ベニテスのように早期解任されることも)あり得るかもしれない。だが、これほど早くにロペテギを解任するのは不当だと思う」

 とはいえ、サポーターの見方は厳しい。『Marca』紙のアンケートでは、1万5000人強のうち48%と半数近いユーザーが、「ロペテギ監督はクリスマス前に去る」と回答。「1年以上チームに残り、なんらかのタイトルを獲得する」を選んだのは23%。「少なくともシーズン終了までは持つだろう」が21%、「カマーチョ、ロペス・カロ、ファンデ・ラモス、ベニテスよりは続く」が8%だった。

 立て直しを図るロペテギ監督が、スペイン人指揮官としてデル・ボスケ以来となる長期政権を築くことはできるのだろうか。
 
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