市場価格が3か月で10倍!「欧州5大リーグ得点王」のジェノアFWが冬にビッグクラブ移籍?

2018年10月04日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

50分に1ゴールと信じがたい決定力!

ジェノアでゴール量産中のピオンテク。写真:Alberto LINGRIA

 初参戦したセリエAでゴールを量産するジェノアのポーランド代表FW、クシシュトフ・ピオンテク(23歳)にスポットライトが当たっている。
 
 7節を終えたセリエAで、ジェノアは1試合未消化ながらピオンテクは8ゴールを記録。プレミアリーグはエデン・アザール(チェルシー)の6ゴール、ラ・リーガはアンドレ・シウバ(セビージャ)の7ゴール、ブンデスリーガはオンドレイ・ドゥダ(ヘルタ・ベルリン)の5ゴール、リーグ・アンはネイマール(パリSG)の7ゴールが最多なので、現時点で欧州5大リーグの得点王に君臨しているのだ。
 
 これがクリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)やリオネル・メッシ(バルセロナ)なら驚きもないが、ピオンテクはヨーロッパ内でも無名に近い存在だった。母国ポーランドのKSクラコビアでの過去2シーズンで63試合・33ゴールの成績を残し、ポーランド代表のワールドカップ予備登録メンバーに入ったとはいえ、最終選考で漏れてロシア行きを逃していた。
 
 ジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長が惚れ込んで今夏に450万ユーロ(約5億8500万円)で獲得したが、イタリアでも大きな注目を集めることはなかった。それどころか、映像を見た翌日に締結したというスピード交渉だったため、「またプレツィオージ会長のパニックバイか…」と冷ややかな見方も少なくなかったほどだ。
 
  しかしピオンテクは、自らのプレーで評価を一気に高めていく。プレシーズンマッチで計12ゴールの活躍を見せてCFのレギュラーに躍り出ると、公式戦初陣だったレッチェとのコッパ・イタリア3回戦で大量4ゴールを奪取。ジェノバ市内の橋崩落事故の影響で開幕戦が延期になって迎えた2節のエンポリ戦では、開始6分にセリエA初ゴールを記録。続く3節のサッスオーロ戦でドッピエッタ(1試合・2ゴール)を記録すると、ボローニャ戦、ラツィオ戦、キエーボ戦でも1ゴール、さらに7節のフロジノーネ戦で再びドッピエッタ。公式戦7試合で12ゴール、実に50分に1得点と信じがたい決定力を見せているのだ。
 
 183cm・77kgとCFとしてはサイズに恵まれているとは言えず、傑出したテクニックやスピードを持っているわけでもない。しかし、ポジショニングが良いうえ、マークの外し方も秀逸で、常にゴールを狙っている姿勢も素晴らしい。これまで両足と頭でゴールを奪っている通り、豊富な得点パターンも魅力だ。
 

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