[J１リーグ26節]神戸１-２G大阪／９月15日／ノエビアスタジアム神戸
 
　日本代表のGKにとっても、やはりアンドレス・イニエスタは恐ろしい存在だったようだ。
 
　J１リーグ26節のヴィッセル神戸対ガンバ大阪戦で、イニエスタは先発出場。立ち上がりから、巧みなボールタッチと高精度のパスで攻撃のリズムを作っていくと、35分にスルーパスで古橋のゴールを演出した。
 
　対峙したG大阪の守備陣は、この世界的司令塔のプレーをどう感じたのか。日本代表にも選ばれている守護神の東口順昭は、試合後こう語っている。
 
「どこにでも出せるような、ボールの置き方をしているし、周囲が見えているし、走り出しているし、というところ。危ない形を何回も作られたので、やっぱり持ち方がうまいなとは感じました」

　特に称賛したのは、ボールの持ち方。相手のプレッシャーを軽やかにいなして、パスを捌く懐の深さは、東口にとっても脅威だったようだ。
 
　とはいえ、後半はイニエスタに決定的な仕事をさせず、逆転勝利に成功している。
 
「あの位置でイニエスタにボールを持たれたら怖いので、できるだけプレッシャーにいくようには注意していました」
 
　東口が言うように、警戒網を張り、バイタルエリアに侵入をさせず徐々にトーンダウンさせていった。イニエスタを封じた後半の戦いぶりは見事で、東口にとっても、G大阪にとっても、少なからず自信のつく勝利となったに違いない。
 
取材・文●多田哲平（サッカーダイジェストWEB編集部）

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